庄衛門の診立て
その気があって現れた庄衛門の股間は既に、おカネの目の毒とばかりにいきり立ち盛り上がっていた。
のらりくらりと世間話に講ずる庄衛門。
おカネは時間が気になって仕方がなかった。
炭焼き釜に出かけなければならない時間が迫っていた。
先日の続きをせがめるとすれば、この機会を置いてほかに、当分ない。
それは耐えきれないことだった。
あの事があった翌日も、そして次の日も庄衛門は洗濯物にぶっかけて帰っていっている。
〈 ウチ以上に欲しがってらっしゃるはず・・・ 〉
それを確かめたかったし、あの日のお返しに濡れそぼったアソコをさいぜんのようにペロリと舐めてほしかった。
庄衛門に魅せたい。
アソコがどうなってるか、庄衛門に診てほしかった。
庄衛門の屹立は、さいぜん口に含み、先端から滲み出る液をたんと味わわせてもらっている。
それからというもの、おカネの中のオンナの虫が疼いて実のところよく眠れていなかった。
他の女たちが庄衛門の屹立を迎え入れ、悩乱したという。
それはどのようなものだったのか気にかかった。
あのようなふしだらな女どもに、金輪際負けたくなかった。
庄衛門を二度と他の女に奪われたくなかった。
いつも隣にいて、必要な時にそのカリ首を使って他のオンナ、妻という人よりももっとしつこく探ってほしかった。
会話が中断し、想いにふけっているおカネを、心配そうに庄衛門が覗き込んだ。
「顔色が悪いようじゃが・・・」
「よう眠れんで・・・ 庄衛門さんは医の心得があるいう噂じゃが・・・」
診てやってもええぞ、そんでも縁側の先じゃ 具合がのう、
「オヤジがおらんうちに、上げてもらうのも・・・ 妙な噂が立つ」
「ああっ、そんなことは・・・」
おもむろに立ち上がり、帰ろうとする庄衛門の袖口を掴みおカネは懸命に引き留めた。
片足で立った拍子に盆の上に置いていた茶がこぼれ、縁側を濡らした。
慌てて被っていた手拭いで縁側を拭くおカネ。
貧乏暮らしとはいえ、茶で縁側を濡らすことなど許しはしない夫に仕えていた。
「上がってもらえたらええんじゃが・・・掃除もろくしとらんで、恥ずかしい・・・」
情けない、精いっぱいの言い訳だった。
見る見るうちに涙が溢れるのが分かった。
「縁側の先の、ほれっ、そこの座敷までじゃ。障子を閉めたら外から見えはせん」
庄衛門の言葉におカネは頬を朱に染めた。
「アレッ やんだ~ 庄衛門さんたら・・・」
「案ずるな! よう診てやるわい!」
我が家でもないのに、庄衛門はおカネを引きずるようにして縁側の奥の部屋に引き込むと、衣服を剥ぎ取っていった。
双方心得たものである。その間、おカネには屹立が与えられた。
おカネが欲しくてむせ返るような臭いを放つ朱衛門の屹立だったが、それが功を奏した。
それこそ、今日の、今の今おカネが欲しがっていたモノだった。
もしも炭焼き釜に行く途上、大の大人が放っていたとしたら、おカネは魅入ってしまっていたかもしれなかった。
それはそれで寝取られてしまう。
今朝のおカネにはそんな危うさがあった。
庄衛門はおカネの肌に、己の肌を擦り付け、要所要所に舌を這わせた。
おカネの身体が庄衛門に手を握られた、その最善から小刻みに揺れ始めていた。
障子一枚隔て、夫の留守に乗じて常日頃から言い寄る他人の庄衛門と、我慢できなくなって秘め事に講じようとしている。
「よそ様に許す」 その卑猥さ、
それでいて止めようもないほど溢れかえってくるのが分かった。
「もしも帰ってきて、ウチの人に見つかったら叱られる」
懸命に庄衛門に訴えるが、聞かなかった風を装って庄衛門は益々屹立を反り返らせて、おカネの眼前に見せつけてくる。
腰巻はとっくに脱がされ、モンペが足首に引っかかっているだけの姿になっていた。
まだ不貞は働いていない証拠として、剥ぎ取られないよう踏ん張った。
「ああ・・・待って、お願いだから辛抱して・・・」
うわごとのように呟きながらもおカネはしっかりと棹を握りしめ、放そうとはしない。
オンナが我を忘れさせた。
怒張を与えられた興奮で、挿し込みを待ちきれなくなっていることが、その肌のぬめりやヒクつく様子で、幾度となく寝取りを経験した庄衛門にはわかった。
〈 ふふふっ、思った通りじゃわい。飢えとるのう )
十中八九、庄衛門はこの方法で人妻を寝取った。
その経験がモノを言った。
表面上は気高く泊まっている。 だがその実、加齢とともに子宮が勝手に疼きオトコを欲しがって下手に見せつけられようものなら・・・
「待ってたんじゃのう、よしよし 今診てやるだで」
庄衛門はおカネの腰の括れあたりを舌でなぞった。
鳩尾あたりからゆっくりと唾で濡らした指先を這わせ、臍を下り降りて繁みを分け入るとクリを一気に飛び越え、割れた部分にその先端をヒタとあてた。
ビクッと瞬間反り返る仕草を見せたかと思う間もなく、今度は屈するように腰を折り曲げアソコを庄衛門の指先目掛け押し付け、ヌブヌブと二本の指を呑み込んでいく。
指の先端がザラつく何かを捉えた。
こねくり回しが始まった。
指先が糸を引く。
その動きに、責められているオンナ自身が反発と迎え入れを繰り返すし恥骨がヒクつき、やがて全身にヨガリと思える痙攣が走った。
潮を吹き始めたのはその時だった。
所作の繰り返しで足首からモンペが脱げた。
太腿が大きく割れ、秘密の場所を包み隠していた唇が開け放たれ、めくれあがっていった。
見下ろす尻越しに、これから挿し込もうとする壺の中が見て取れるようになっていった。
部屋中に淫臭が満ちてゆく。
おカネの動きが大胆になっていく。
屹立を持ち上げ、裏筋を舌先でなぞると、皺袋を頬張って啜り始めた。
男日照りで欲情しきったメスの、紛れもなくそれだった。
お互いにすっかり準備が整っていた。
あとは庄衛門の誘導次第、
庄衛門はおカネの口元から屹立を引き剥がしにかかった。
腰を次第に落とし、床に皺袋が擦り付くほどに体勢を変えた。
焦れたおカネの顔が庄衛門の胸元まで這いあがってきた。
その体勢であっても庄衛門はおカネのアソコから指を引き抜かなかったことが功を奏した。
ゆるゆるとおカネの身体の下の潜り込もうとする庄衛門。
おカネが再び庄衛門の屹立を自由にできた時、既に庄衛門に対し、騎乗させられていた。
先端を摘まむ形で庄衛門と向き合ったおカネ。
庄衛門はこの時になっておカネのアソコから指を引き抜いた。
腰を両手で掻き抱くと花芯にカリ首が当たるよう誘導してやった。
微妙に身体をずらしながらワレメを切っ先でなぞる。
これを幾度か繰り返した。
おカネの負けだった。
意を決しておカネはカリ首を壺にあてがった。
〈 こいつめが、やっと云うことを聞く気になりおったか。 それにしても長かったわい )
野に放ったあと、汁を舐めてやって以来夢うつつにも惑乱させられた。
ぽってりした肉襞を口に含んだ時には「勝った!!」と思った。
ところが、ものの見事に逃げられた。
掌にいた子兎を逃したばかりか、目の前で肝心な部分をいきり立つ庄衛門に向かって見せつけてくれた。
その、憎い朱の襞が己の屹立を乞うてくれている。
憎さ故、なお愛しくてならなかった。
あてがった亀頭を一気に呑み込もうとするおカネの腰を、こともなげに誘導し割るか割らないかの瀬戸際で引き抜く庄衛門。
焦れたおカネが乳房を庄衛門の預ける形で前のめりに身体を重ねてきた。
緊張と興奮でしゃくりが治まらず、亀頭をうまく花芯にあてがえなくなっていた。
庄衛門は身体ごとせり上がってきたおカネの唇を、真っ先に奪った。
〈 オラだけのオトコ 〉
おカネの意志でピタリと肌を合わせた時を待っていたかのように、庄衛門の亀頭が狭い通路を割ってめり込み、そのザラつきを捉え嬲り始めていた。
「あの時には既にココが病んでいたようじゃの。儂の見込んだ通り、早いうちにココに灸をすえねばのう」
「・・・はい・・・」
庄衛門にしがみつきながら消え入りそうな声でおカネは応えていた。
〈 歯ぎしりした、あの時の儂の思いを今度こそお前のアソコに思い知らせてやる )
苦労した甲斐があった。
女は所詮オンナ、一旦挿し込んでしまえば あとはこちらの言うがまま操れることを、散々人様の女房を寝取ってきたこの男は知っていた。
「競ってはならんぞ。ここからが肝心。病が治まるようしっかりと揉み込むんじゃ」
揉み込めば揉み込むほどオンナは病に伏せる。
末は女房に向かって怒鳴り込んでくることぐらい、とっくに知っていた。
知ってはいたが、男としての尊厳を無視されたことが許されなかった。
壺の奥、男を咥え込みたくて待ち構える腫れ上がるようにせり上がった襞も、更にその奥の、胤を求めて亀頭をつつきまわす頸部も、泣きわめくまで嬲ってやらねば気が済まなかった。
更に奥を探ってほしくて恥骨をしゃくりあげるおカネの腰をしっかりと支え、貫かないようにしながら尚もザラつきを見極める庄衛門だった。
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