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入谷村の悪しき淫習 ~三つ巴の争奪戦~

美代子さん 締め込みを見る限りこの村では如何にも女が足りず男どもは不自由を強いられているようにみえました。 ですがよくよく考えてみればこの時代、男の力無しでは厳しい冬は越せなかったのです。 入谷部落でこの季節になんとか暮らし向きが立ったのは本家と呼ばれる下組 (しもぐん) の中 (なか) 、中組 (なかぐん) の紙屋 (かみや) 、それに上組 (かみぐん) の原釜 (はらがま) という門名 (かどな) の3家族のみでした。  一家族が暮らすための米や野菜は田畑さえ持っていればなんとか自給自足で間に合うものの肉・魚、それに着るものや酒などの贅沢品 (そう呼ばれているもの) は炭焼き程度 (現在の付加価値に換算し年に100万未満の稼ぎ) では賄えなかったからです。  原釜 (はらがま) の寛治さんがどうしてあれほど女を転がすことが出来たかと言うと、とりもなおさずそれは賂いのおかげでした。 原釜 (はらがま) は当時の人が忌み嫌う守銭奴、つまり高利貸しを例えば入谷村の人々相手でも行って財を成していたからでした。  夏場はともかく、冬の足音が聞こえてくると入谷村では女どもは気色ばんで寛治さんの後を追うんです。 それはまたこの入谷渓谷の秩序の乱れを産む元となりました。


 女にだって普段は口にはしないものの淫売行為を行うにしても歴然とした序列 (3家族でなくても個々に序列は付けられていた) に基づく秩序 (例えば元々左官屋の田畑を豊里屋が横取りしたが横取りされる前は左官屋が上であったのに横取りされた後は豊里屋が上になり発言権を得た) があったからでした。 その秩序を一体だれが作り出すかと言えば入谷村の御三家だったのです。

 埼松昭義さんは忠藏さんに連れられ入谷村に夜逃げしてきたわけですからこの辺りのことはよく知っています。 ところが嫁の美代子さんはご主人から口を酸っぱくして言い聞かされても切り図さえ理解できない人ですから序列だの秩序だのについてはさっぱりわかりません。 この日も相変わらず良い持ち物の男の人を追いかけていました。

 「何処へ行く」

「ちょっとそこまで」

「今日も草刈りか」

「あそこの草刈っとけって婆さんが」

埼松家では美代子さんがろくに賄いもできないものだから姑の頼子さんが万事家事などを行っていて、美代子さんはひたすら外仕事をやらされていたんです。

 「儂も紙屋 (かみや) から言われっぱなしだ」

そう言うと竹谷 (たけだん) の爺様は美代子さんの手を引いて下薬研 (しもやげん) の釜跡に向かいました。 下薬研 (しもやげん) の集落に通じる道から一歩脇にそれた瞬間は確かに未踏の秘境に思えますが、一歩山に踏み入ると滝つぼの上はふたりにとってまるで桃源郷なんです。

 「どうや、ええとこだろう」

「うん、ここに来ると気が晴れる」

竹谷 (たけだん) の爺様は美代子さんの腰に手を廻し軽く抱くようにして引き寄せると早速絣の上着の胸元を開けにかかりました。 

 「うううん うん あああ」

家にいる間ず~っと我慢し続けた美代子さんの口から興奮を示す吐息が漏れ始めました。 竹谷 (たけだん) の爺様はすかさずベロチューを迫りました。 暫らくの間ふたりは抱き合ってお互いに舌を絡め合いました。

 その流れの中で竹谷 (たけだん) の爺様は美代子さんのモンペの紐をほどき尻を丸出しにし両手で撫でまわし始めたんです。 

「んんん、んん・・・」

美代子さんの口から小さな喘ぎ声が漏れ始めました。

 頃合いを見計らって竹谷 (たけだん) の爺様は右手を美代子さんの秘処に這わせ始めたんです。 美代子さんに意思を伝えるべく最前から竹谷 (たけだん) の爺様は股間を膨らませ美代子さんの秘処をノックし続けていましたので美代子さんこそ爺様の指先を待ち受けてくれてたんです。

 「儂はやりたくてたまらんのだ。 やらしてくれ」

美代子さんはこの懇願に小さく首を縦に振りました。 唇を吸い指マンし続けたことが許可に繋がったのです。

 竹谷 (たけだん) の爺様はすかさず股引から棹を取り出しました。 美代子さん、心得たものでしゃがみ込むと愛おしそうに肉胴を摘まみその先端に唇を這わせたんです。 

 「ああああん うううん うふ~ん ふんふん」

上目遣いに竹谷 (たけだん) の爺様を見上げご奉仕が始まりました。 竹谷 (たけだん) の爺様はその間中美代子さんがそ~っと太腿に触れてくる掌を優しく撫で上げていました。

 美代子さんの口の中のモノがはちきれんばかりになるとその場を離れ比較的平坦な場所を見つけ美代子さん自身何処からか見つけて来た莚を敷いたのです。 ここで締め込みをという合図でした。

 「ハアハア あんん・・・」

上気した顔で莚に腰を下ろす美代子さん。 竹谷 (たけだん) の爺様はすかさず寄って来て半分脱ぎかけのモンペをすっかり美代子さんの足首から抜き取りました。 そうしておいて両手を使って双方の太股を支え大きく開かせ秘貝を観ました。 うっすらと入り口付近が光り輝いてきたんです。

 「きれいじゃのう」

褒めちぎったと思う間もなく爺様、美代子さんの秘貝に舌を這わせ始めました。

 「アン、ああああん」

悲痛な声を上げながら美代子さん、イヤラシイ目で股間を舐める爺様をねめつけるんです。

「ああああん 許して あああ」

暫らく爺様をねめつけていた美代子さん、耐え切れずのけぞり首を横に振り始めました。 クン二を施されている腰が浮き始めていました。

 これを見た爺様は急いで立ち上がり股引から棹を取り出し美代子さんの口元に差し出したんです。 苦しみをほんの少しでも和らげてあげるためでした。

 美代子さんが夢中で頬張ってる間に上着を脱ぎ美代子さんに与えていた棹を口元から引き抜くと股引も脱ぎ足元に戻って美代子さんの太股を割りました。 美代子さんの衣服を前の方だけ脱がせ乳房や腹部を露わにしてから準備が整ったオ〇ンコとチ〇ポの娶わせに入りました。

 「あああっ アンアン あああ」

美代子さんを横臥させたまま両手で彼女の両膝を押さえつけM字開脚させて腰を振る竹谷 (たけだん) の爺様。

羞恥でともすれば閉じようとする膝を宥めすかし押さえてくれた両腕に手を差し伸べ弓なりに躰を反らせ窮状を伝える美代子さん。

 竹谷 (たけだん) の爺様は美代子さんの奥底にある肝心な部分を見つけたらしく四つん這いになって腰を押し付け始めました。 これに呼応するように美代子さんも上体を起こすようにして悲鳴のような声を上げながら爺様の先っぽを膣奥で嬲り始めたんです。

 「おうおうおう ふんふん」

爺様は喘ぐ美代子さんの顔を愛おしそうに見つめながら棹を奥へと送り込んでいました。 そうするうちに気持ちがこみ上げてきたんでしょう。 美代子さん、竹谷 (たけだん) の爺様の腰に手を廻し子宮に向かって引き寄せるような動作をし始めたんです。 爺様の腰の動きが大きくなったり小さくなったりしながら次第に上体を起こして来て、美代子さんの次の悲鳴が聞こえた瞬間引き抜きました。

 愛液でテラテラと光る棹は射精感が募りビクンビクンと脈打っていました。

「ああ、ああ」

引き抜かれた悲しみに泣きそうな声を出す美代子さん。

 「美代子、好きだ。 美代子、好きだ」

爺様は美代子さんに顔を近づけ射出に耐え腰を振り続けましたが、

「イイ イイ 貞三さん」

恋い慕う女からこう叫ばれ、ついに爺様の我慢も限界を迎えました。

 「あお、ああ、はんはん」

精一杯足を広げ野太い腰を受け止めていた、その両足が痙攣し始めたのを合図に貞三さんと呼ばれた爺様の腰の動きが早まり一気に引き抜き腹部目掛けて飛沫いたんです。

 汚してしまった腹部をどうしてよいやらわからず、自分の着ていた服で拭う爺様。 

 暫らく放心状態で横たわっていた美代子さんは起き上がると谷川のせせらぎに入り流れる水でアソコを洗い始めました。 爺様を目の前にして満面の笑みを浮かべ自慢げに洗いました。

 爺様もよほどうれしかったんでしょう。 美代子さんの真似をして流れを堰き止め小さな澱みを作ってそこで棹を洗いました。 水がたまるとお互いの躰目掛け水しぶきのぶっかけ合いが始まりました。

 「きゃっ 冷たい貞三郎」

「冷たかったか、汗で濡れちょるけん思うて」

童心に帰ってふたりは遊びました。

 少し躰が冷えると陽の当たる岩場に上がり先に腰掛けた爺様の棹を美也子さんが咥え嬲り始めたんです。 

「ハアハア、凄い! 大きくなっちゃった」

爺様は美代子さんの手を引いて横に座らせると今大きくしてもらった棹を谷川の水で濡れたラビアに娶わせました。 

 「あああ、ああ、ああ」

二回目の締め込みは座位で始まりました。

爺様は窮屈な格好で腰を振っていましたが、その圧力に負けた美代子さん、自分から横臥の体制をとったんです。

 美代子さんは爺様の躰を想い、欲情に駆られ相手の腰に手を廻し締め上げるように引き寄せようとしました。

 谷川の水に浸したことで心ならずも金冷法を取ってしまった爺様の棹は生暖かい美代子さんの膣内に入って息を吹き返し暴れまわり始めたんです。 

 美代子さん、爺様の胸に乳房を押し付けながら射出を乞いました。 さっきあれほどヌイた筈なのに爺様の棹から美代子さんの腹部に向かって大量の濁流がほとばしったのです。

 美代子さん、全身をヒクつかせながらこれを受けました。 爺様が躰を離そうとすると踵を使って爺様の腰を引き寄せるようなこともやったんです。 心も躰も爺様のものになってしまってました。

 深夜になって埼松家で夫婦性活が始まってしばし、突然玄関の戸がすごい勢いで叩かれたんです。

「おい! 埼松の」

声を張り上げたのは原釜 (はらがま) の寛治さんでした。

 「なんと、お前んとこの借財のう」

聞けば埼松家がここに越してきた当初、次の作付けが実を結ぶまで食うものが無かろうからと寛治さん、自宅から虫が喰ってボロボロになった古古古米と焼き畑で作ったまるで木の根のような大根にラッキョウを添え持ってきてくれたんです。 しかも半年近くそんなことが続きました。

 「あれは余りものだからと・・・」

忠藏さんがおずおずと言うのを制し

「余りものと言った風な書き付けは」

こう問うてきたんです。

 古古古米と大根類の書き付けは寛治さんがその折々に帳付けしており期日までちゃんと書かれていました。

「今頃そんなこと言われても・・・」

口ごもる忠藏さんに

「返せないなら利息だけでも」

言うが早いか美代子さんの手首を捕まえ離れの風呂場に引き込んだんです。

 素っ裸にされた美代子さんの背後から寛治さんの棹が貫いていました。

そうであっても美代子さん、慣れ親しんだ寛治さんの棹によがりのシルをラビアから滴らせ、あろうことか根元をガッチリ咥え込み嗚咽のような声をもらし始めたんです。

 時間が経つと美代子さん、寛治さんの切っ先を肉球で嬲り始めたと見え、寛治さん 血相を変え腰を使い始めました。 それに合わせるように美代子さんと寛治さんの結合部から美代子さんのモノとみられるシルが流れ落ち寛治さんの皺袋を濡らし始めました。 白濁した糸を引きながら襞の中に消えゆく棹を昭義さん、憎しみのこもった目で見据えていました。

 「ほらほら、美代子が堕ちる前に家にあるもの一切合切ここに持ってきな」

寛治さんが言う家にあるものとは隣の池之原幸次さんから酒・女のカタに受け取った証文でした。

苦労と言えば苦労ですが寛治さんに乗せられ強奪したと言えば強奪した田畑をそっくりそのまま寄こせと言うんです。

 「んだから明日の朝まで・・・」

昭義さんがこう言うと

「明日の朝までに美代子が堕ちても文句は言わんと言うんだな」

質草となった女房の美代子さん、ついさっきまでご主人に付き従って閨に入って下半身を脱いだというのに、今はもう寛治さんの棹に溺れつゆだくになってしまってるんです。 

 忠藏さん、跡取り息子の昭義さんには悪いと思いながらも美代子さんを渡すしかないと心に決め朝を迎えました。

 昭義さん、序列では到底かなわぬものですから涙にくれながら見守るしかなかったんです。

中組 (なかぐん) の長 紙屋 (かみや) の定男さんに申し出れば何とかなったでしょうが、悲しいかな入植時に世話してくれたのが定男さんではなく寛治さんだったのです。

 「美代子は何んも知らんから受け取ったんじゃろが」

美代子さんへの貢ぎ物であっても帳簿に載せていて返済を迫って来たと泣きながら忠藏さん、家族に言い聞かせました。 借財のカタ寝取られが始まったのです。

「あん人に頼むしかあるまいて」

 その人とは下薬研 (しもやげん) の奥にある3軒のうちの1軒、加納莞爾さんでした。

原釜 (はらがま) と名前はよく似ているものの、こちらは真面目にコツコツと蓄えた蓄財があり、しかも埼松家の将来を見据えたやり方に肩入れしてくれてたんです。

 「美代子、お前が下薬研 (しもやげん) の釜で竹谷 (たけだん) の貞三郎さんと逢っていたことを知ってなさった」

いづれはこうなるだろうと話しは来てたと舅から言われ美代子さん、ご主人を前にし顔色を失ったんです。 そのことで益々今寝取られつつある寛治さんの棹に美代子さんの心は傾いていきました。

何のことはない、竹谷 (たけだん) の貞三郎さんとのことが許せず寛治さん、強請に来ただけだったんです。

 昭義さん、下組 (しもぐん) の中 (なか) の長嶋徹さんが頭に浮かばないでもなかったんですが、父親の忠藏さんから徹さんは上手 (かんて) の嫁さんを手籠めにし公則さんと係争中で役に立たないだろうと諫められ諦めざるを得なかったんです。

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