まりあ 19番ホール 第4話 Shyrock作
木立の間からグリーンの端が辛うじて覗いている。
グリーンまでの距離は80メートル程度あるだろうか。
先程まで見えていた望月夫妻の姿が木の陰になって見えなくなっている。
(どのクラブを使えば良いのだろうか…)
まりあがクラブの選択を迷っていると、彼女の心を見透かしたかのように車本が声を掛けてきた。
「阿部さん、アプローチウェッジは持ってますか?」
「え~と…これですか?」
「そうそう、これです。100メートル以内のショットで使うクラブは、ピッチングウェッジかサンドウェッジが一般的ですが、ここはアプローチウェッジで攻める方が良いと思いますよ」
「はい、分かりました。ウェッジと名前がついているクラブだけでも色々とあるのですね」
「ええ、結構ありますよ。バンカーから抜けるためのクラブがサンドウェッジで、グリーンの周りからグリーンを狙うクラブがピッチングウェッジです。それから、今阿部さんが持っておられるクラブがアプローチウェッジと言って、ピッチングではグリーンに届かないけど、9番アイアンでは打ちにくい、という時のためのクラブなんです。あと、グリーンの近くから高く緩い球を打つためのロブウェッジというのもあります」
テーマ : 官能小説・エロノベル
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