老いらくの恋 ふたりだけの夜に
「ごめんなさい、寝てた?」
「なんだ、聡美ちゃんか。どうしたの?」
康祐が口を開いた途端、聡美が悩ましそうに覆いかぶさってきた。「ずっと待ってたのに、何もしてくれないから・・・」目に涙をためていた。
康祐をあおむけに寝かせると足の間にしゃがみ込んで肉茎に手を伸ばしてくる。
だらんとした肉茎をつかんで振り回した。
強い刺激を受けて先ほどまで日干しの椎茸のように縮こまっていた愚息にわずかだが力が漲る気配がある。
打ち振られむくりとした肉茎をいきなり頬張ってきた。
分身をぴっちり締めた唇で包んで大きくスライドさせる。
中途半端に膨らみ始めた肉軽を吐き出すと唾液にまみれたソレを握りしごき、亀頭に指を這わせながら太腿にキスをする。
「ごめんね、本当は・・」言葉にならなかった。
「変に謝らないで、何年も想ってくれていたなんて、ぜんぜん気が付かなかったわたしが悪いんだから」
聡美はいったん顔をあげ垂れかかるヘアをかき上げた。
それから裏筋を舐め下ろした。
皺袋にまで舌を届かせ丹念に舐めてくる。
片方の睾丸を含んで音を立てて吸い上げ、ちょろちょろと舌先でくすぐると吐きだした。
「足をあげるよ」
あの日とは逆の体勢を取らされた。
康祐の足を持ち上げ膝が床に就くほど屈曲させ、あらわになった蟻の門渡りを舐めてくる。
顔を埋め尽くしぽってりとした魅惑的な唇から延びる舌先がアナルと皺袋の間を這いずりまわる。
その間にも柔らかな手のひらで包み込んだ肉軽をしごかれているので分身はあっというまに雄たけびを上げ始めていた。
「今だ、来て」
康祐は思わず聡美に向かって催促した。
聡美が股倉から顔をあげ康祐を見た。
枕元の明かりに照らされた聡美は顔をピンクに染め、下腹部に跨ってくる。
心配なのかその間も硬直をつかんで離さない。
懸命にしごきながら自転車にでもまたがるかのごとく腰を落としてきた。
よほど欲しかったんだろう、あてがいそこねぬるっと滑って弾かれた。
もう一度、今度は慎重に腰を沈めてくる。
挿入部分を覗きながら切っ先を肉孔に押し当て、怒張の先端に溢れかえった愛液を塗りつけるかのごとく軽く左右に揺さぶるようにして腰を落としてきた。
硬直がとば口を切り開き、めり込んでいく確かな感触があった。
「うあっ・・・」
聡美は声を上げ、上体をのけぞらせながら膝下をぺたんとシーツに突いた。
分身がぐぐっと奥まで飲み込まれていく。
「おおぅぅぅ」
康祐の口から思わず声が出た。
念願だった己のシンボルが憧れつづけた聡美の膣を深々と貫いている。
男が感じる最高の瞬間だった。
聡美恋しさのあまり、他の女から声がかかってもその気のないような顔をして孤独を貫いてきた。
この感触を久しく味わっていなかった。
「いいの、いい・・・感じる。奥まで届いてる・・・ああ、やっ・・・動いちゃう、腰が・・・あぁん、あん」
聡美はほぼ垂直に上体を立て腰から下をくいっ、くいっと強弱をつけ揺する。
分身を狭隘な肉路で揉み抜かれ「くううぅ」と康祐は奥歯を食いしばった。
「いいの?康祐さん、これでいいの?」
快楽に苦痛に顔を歪ませながら聡美が、それでも康祐を気遣い聞いてくる。
もうかれこれ20年、おじさんと呼ばれ諦めきっていた矢先にこうやって名前を呼ばれたことが何故かくすぐったかった。
「ああ、とてもいいよ・・・こっちに・・・」
沙織の上体をやさしく引き寄せ乳房を掴んだ。
下を向いた乳房が康祐の胸に触れ、それがたわわな量感を伝え益々怒張を募らせた。
粘りつくようでいながらその柔肌は指を跳ね返してくる。
「ああ、とろけそう」
喘ぐように言いながら聡美は腰を使う。
後ろに突き出した尻をきゅっ、きゅっと鋭角に打ち振る。
「いい?これでいいの?」
「ああ、素敵だよ」
「お母さんより・・・いい?」
突然の質問だった。
康祐は返事に窮した。
聡美の母、諒子とは確かに一時期関係があった。
だがそれはふがいない夫の稼ぎを補い、聡美たち姉妹の生活を守るための芝居だった。
その芝居に付き合わされるうちに諒子は不貞と家族から疎まれ精神を病み周囲の誰からも見放され今に至っている。
「・・・お母さんのこと気にしてたんだ。お母さんは介護対象だって聡美ちゃんもわかってたんじゃなかったのか?お母さんから奪いたかったのか?」
「うん、ずっと考えて、でももう諦めてた」
そういって聡美は抱きついてきた。
ピッタリと上体を合わせ腰だけを持ち上げる。
その姿勢で腰を上下させるので肉径が擦りあげられる。
「ううっ、くう・・」
亀頭冠を刺激される快感に耐えがたく、目を閉じ力いっぱい奥歯をかみしめ辛うじて歯列から息を吸う。
すると、柔らかな唇が重なってきた。
聡美は康祐の亀頭を解放するとキスをしながら足を伸ばし康祐の身体の上で豊かな肢体をゆらめかせた。
長いキスが終わり聡美が顔を上げるとふたりの間に唾液の糸が伸びた。
「康祐さん」
「うん、なに?」
「ふふっ、呼んでみたかっただけ」
聡美にとって母は単にライバルであったかもしれないとその時になって思った。
沈黙を破ったのは聡美からのキスだった。
もう考えるのはよそう。今はそんな時じゃない。
焦がれ続けた聡美にいつまでも責めさせるわけにはいかない。
自分でも責めたくなって繋がったままくるりと身体を入れ換えて上になった。
組み敷いている間に思考が蘇ってきていた。
太腿を十分に開かせ割入って上から押さえつけるようにして熱棒を芯に打ち込んだ。
愛液が絡みついた恥部同士が打ち付けあうビチャッビチャッ、という音に混じってパンパンと責め音が部屋中に響き渡った。
「あん、あん、あん」
声を弾ませて聡美はシーツを握りしめ逝きそうになるのを耐える。
高まるにつれて鎖骨から続く首筋の浮きたち、苦しみに歪む顔がいっそう康祐を勇猛にした。
この姿勢を維持しながら家族のためと言いつつ身体を開いてきた母の諒子を最後は寝取った。
今回はそれ以上に責めて離れられないようにしてやろうと頑張ったが肝心のところで息が上がった。
抱え込んでいた聡美の足を離して静かに重なった。
それと悟られないよう肘をつき肩を引き寄せて衝撃が逃げないようにする。
その姿勢で腰をくいっ、くいっと打ち振った。
「あっ、あっ、あん・・・あああ」
顎をせり上げ、しがみついてくる聡美。
連続して腰を躍らせると、
「あん、ああん、あああ、逝きそう・・・康祐さん、イク!」
足首を康祐の腰に絡ませながら聡美がひっ迫した声を放った。
「聡美、どうだ」
ここぞとばかりに立てつづけに打ち込んだ。
「わん、あん・・・もうもう・・イク、早く出して! 中にハヤク・・」
腰の疲労を忘れて猛烈にえぐりたて、奥を突きあげた。
「あああ、イクぅ・・・はあぁぁ、うっ」
昇りつめ、しがみつきながらも肢体を小躍りさせ恥骨を激しくしゃくり絶頂を伝えてくる聡美。
だが康祐の躍動もここまでだった。
ガス欠のポンコツ車のごとく最後はガクガクと動きが伴わなかった。射精感が高まる前に心臓が持たなかった。
聡美の絶頂の痙攣が治まるのを待って身体を離し横になる。
天井を見ながら息を整えていると聡美が身体を寄せてきた。
右腕をグッと抱き寄せる。
「すごくよかった」
胸板を指でなぞりながら聡美が言った。
「でも、出してほしかった、これ」
聡美の手が滑り降りて先ほどまで蹂躙し形を失っていない肉茎を掴んだ。
「わたしとの約束、やっぱり無理なんでしょ?」
「そうじゃない」
「お母さんを裏切ることになるから?」
「そうじゃなくて、聡美ちゃんを本気で逝かそうとして欲が出て息が上がっちゃったんだ。次はちゃんと鍛えとく、気にしなくていいよ」
そう思いながらも今夜聡美の中に出せなかったことを悔やんだ。
この機会を逃せば、再び聡美の上に男が乗るかもしれない。そうなると聡美を娶ることなど夢のまた夢となる。
息さえ上がらなかったら何度でも聡美の体内に熱い血潮を送り込み孕ませることができたと思うと悔しさがこみ上げてきた。
「今夜はこの布団で一緒に寝てもいいの?」
ペニスから手を離した聡美が胸に顔を埋めてきた。
ふたりだけの夜に
康祐は冷えはじめた聡美の身体を引き寄せ強く抱きしめた。
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