病棟での痴態
婆様は殊の外 冷静だった。
血圧が高いことは医者から何度も言われていた。 いつかはこうなることをもである。
婆様もことあるごとに言って聞かせたが、聞く耳持たなかった。
それどころか、しつこく言い続けると山の上での和子の時のように、すぐ手が飛んだ。
「あん人は、あれさえなければエエ爺様なんじゃがのう。 どら、 よっこらしょ」
それでも婆様は爺様のために病院に向かう用意をし始めていた。
爺様の着替えを包む風呂敷の上に、一滴の涙が落ちた。
婆様は声を殺して泣いていた。
よそ様の女に手を出すことさえなければ・・・、気が短くて、女にバカにされると爺様はすぐ手を挙げるが、それさえなければとつぶやいて婆様は泣いた。
婆様の若かりし頃の時代にも爺様は、よそ様の女子を山の中に引きこんで女子の連れに挿し込みを見せつけながら犯したのであろうと和子は思った。
正一の
自分の女が犯され悶え苦しむ有様にいたたまれないと燃えたぎった様子と、和子自身も爺様の棹に責められ疼き 耐え切れなかった膣や子宮と、その双方にさいなまされながら身悶え、しがみつき主導の爺様の射出を請うた、つい今しがたのことを思い出していた。
あれがなければ正一は、市内を出発した直後から始まった女への軽んじが、ますます増しただろうと思った。
まさかとは思うが、美紀にでも出会い、ヤケボックイに火がつけば、自分が見ている前で爺様と同じことを逆にして見せて悦に入ったに違いなかった。
爺様や正一を、あれほどまでに苦しめることができたことに、和子は自信を持ち始めていたが、こうやって婆様の姿を前にすると、それはそれで複雑な気持ちになった。
男達を夢中にさせた女体という武器を持っていると自覚はできたが、それは逆に男根があればこその女体であろうとも思った。
爺様に、もしものことがあれば、婆様のつっかい棒は外れ、生きる気力すらも失うかもしれない。
和子は正一をせかすと、婆様を連れだって病院に急いだ。
病院への連絡は和子のスマホから行った。
和子たちが病院に駆け込んだ時には救急外来での爺様への血管カテーテルは既に始まっていた。
爺様が病棟に帰ってきたのはカテが始まってから、おおよそ2時間後だった。
あれほどの大病を患ったのに、病棟に帰ってきた爺様は何事もなかったかのごとくケロッとしていた。
息せき切って駆け付けた婆様こそ、元気な爺様の顔を拝んだ途端、具合が悪くなり待合の椅子で横になる有様だった。
婆様の具合は正一が診てくれていた。
疲れからくる、一過性の眩暈と貧血ということだった。
和子は、婆様を正一に任せ改めて病棟に行き爺様の枕元で看病に当たった。
入院と言っても一晩様子を見るだけだったが、起き上がろうとする爺様を和子は制して、とにかく横にならせた。
「大人しくしないと、もう面倒見てあげないから」
耳元で和子が囁き、それでやっと爺様は大人しく目をつむった。
やがて部屋中に響き渡るほどの鼾をかき始めていた。
和子はそっと、横になった爺様の股間に手を忍ばせた。
あの時から貸し出しているパンティーを返してもらおうと思って探した。
爺様が熟睡していることを良いことに、カーテンを閉め切り、布団を捲って探した。
気が付くと和子の後ろで看護師が笑って立っていた。
ナイロン袋に入った布きれを和子に差し出した。
「心臓血管カテーテルは大腿部と股間の付け根にある血管から心臓に向かって通すんです。処置室でわたしが脱がせたとき、これがあったから、きっと貴女との最中に発症したんじゃないかと思って、取りに来られるの待ってたんです」
「いえっ、あの・・・これは・・・」
「気にしなくていいんですよ。それだけ夢中になれたんだもの、女冥利に尽きるわ。元気になられて良かったですね。お幸せに」
にっこり笑うと看護師はバイタルだけ測定し、部屋を出て行った。
和子はカーテンを改めて閉めた。
熟睡中の爺様の顔をパンティーを履く前に跨いだ、羞恥で滲み始めたシルを顔に残らず塗ってあげくて跨いだ。
太腿にまで伝い始めているシルを半開きの口に流し込むつもりで擦りつけてみたが上手くいかなかった。
繰り返すうちに益々疼きはじめ、処理に困った。
仕方なく、一番尖った鼻でワレメに沿って付着したシルを拭い落とし、滴らせて口に運んだ。
はあはあと息を弾ませ、行為を繰り返していた。
渡し忘れたおしぼりを届けに部屋に入った看護師は、和子の様子に気づいて一旦ナースステーションに引き上げようとして踵を返した。
だが、思い直して爺様のベッドのカーテンを小さくめくって足元におしぼりを投げ込んだ。
いくら恋する男女だからと言っても病棟のベッド上で挿し込みだけはしてほしくなく、確認するためだった。
意識を失っているはずの患者さんが、彼の顔を跨いだ女性が精一杯広げ晒したワレメに舌をを這わしているようにも見えた。
「清拭に使ってください」
カーテン越しにそう伝えると去って行った。
「爺様、どうしてわたしたちってこうも周囲が観たがるんでしょうね」
和子は物言わぬ爺様に向かって嘆いた。
身体を反転させておしぼりを拾おうとした弾みにワレメが萎えた棹を捉えてしまった。
次は棹に向かって和子はワレメを擦りつけ身悶えた。
棹は起きては来なかった。諦めるしかなかった。
和子は拾ったそれでワレメの残りシルを拭き取った。
不潔だからと、一応消毒してくれていたパンティーをベッドから降りて履くと、和子は爺様の棹にキスをして部屋を後にした。
亀頭にに真っ赤なルージュがついた。
目覚めたら、きっと爺様は顔のシルの臭いも亀頭のルージュも気づいてくれると思った。
今度こそ廃村に案内がてら一緒に行くわよという無言の合言葉を棹にも残したつもりだった。
婆様の付き添いを兼ね、和子と正一は待合室で椅子に座って夜を明かした。
夜10時を回ると待合の灯は落とされる。
真っ暗な中で婆様は待合の椅子をふたつ合わせベッドにしてもらって、そこで熟睡していた。
婆様の主治医に頼んで入眠剤を今夜だけ処方してもらい、それを飲ませたためであった。
その脇の椅子で和子と正一は並んで座った。
「疲れただろう?少し横になったら?」
膝枕してあげるからと正一は言った。
「ありがとう正一」
和子は素直にそれに従った。
正一の膝に頭を持たせながら和子は、頭にコツンと当たる棹を引っ張り出して唇を這わせた。
街灯の木漏れ日のような光が和子の姿をシルエットにして浮かび上がらせていた。
和子は、昼間こそ欲しくて仕方がなかった精液を、待合室の薄明かりに中で懸命に、あの視姦で募って惑乱していた正一から搾り取ろうとしてもがいていた。
恋い焦がれる爺様を跨いでしまったことで火が着いてしまっていた。
正一は和子のために上着で行為を隠した。
亀頭冠への舌と唇を使っての奉仕、口腔性行が始まっていた。
正一は改めて和子のワレメを確認したくなり、スカートを捲りパンティーの中に手を忍ばせた。
洪水になっていた。
そのことで、病室で爺様との間に何があったのかを悟った。
カテを終えたばかりの爺様に挿し込めるはずがないと知りながらも、正一の心は嫉妬で狂った。
狂った勢いのまま、油断をついて挿し込んだ指で中の様子を探った。
どこかに今しがた絡んだ痕跡を残しているはずであった。
「どこだ! 爺様から受け取ったはずのものをどこに隠した!」
それは叱責に近かった。
あろうはずのないものを懸命に探した。
挿し込んだ指を湿らす和子の体液の出所を、街灯の灯りに照らして相互に確かめた。
「言ってみろ!受け取ったか。それとも受け取らなかったのか」
乳房を千切れるほど正一は掴んでいた。
子宮の奥深く、あの時爺様の胤は吐き出されたと和子の口から伝えてほしかった。それで今からでも抜けると思った。
「爺様はもう少しというところまで頑張ってくれたけど、出なかったの・・・もう少しだったのに・・・」
和子の口を突いて出たこの言葉で、ようやく安心した正一は咥内に射出した。
和子はそれをすべて飲み干し、安心したのか眠りについた。
翌日、朝食後に爺様の回診があり退院許可は昼食を終えてからとなった。
病院の朝餉を爺様の口に運びながら婆様は、爺様の身体から女芯の臭いが微かにすることに気づいた。
「病室で絡むとは、あの女子も・・・」吐息が出た。
来たときとは、比較にならぬほど元気を取り戻した爺様に、婆様はひとまず安どした。
帰りの車の中は、ひとしきり廃村の話で盛り上がった。
婆様も、若かりし頃に聞いたり見たりした安達寛治のことを面白おかしく語ることによって会話に加わっていた。
この話をする以上、爺様はまた女子を伴って行く気だろうと、そのことを婆様は案じた。
案じたが、止めてどうなるものでもなかいことは百も承知していた。
「元気なら・・・」それで良しとしようと思った。
待合室で、懸命に看護してくれた男氏に、婆様は感謝したが、その時女子氏はおらなんだような気がしていた。
朝起きて、よくよく考えてみれば爺様の、朝方忍び足で帰ってきた夜に、女子は屈していたからこそ野辺だか山だかへ女子を誘い出すことができ、そこで挿し込み中に脳溢血を起こしたんじゃと得心した。
「あれは病気じゃ、一生治ることのない病気じゃ、じゃがのう、女子があれほどに爺様の棹を好いちょるに、今更止めてなんになろう」
夜中の待合で、男氏に懸命に奉仕し、出したものを飲み込んでやったのも爺様との挿し込みの許可を得たいがためではなかったろうかと婆様。
女子の浅知恵じゃあ
「笑って送り出すほかあるまいて」
挿される女子も極楽なら、挿し込む爺様も、 それを その地獄を見守る男氏も末は極楽かもしれん・・・ そう思って全てを諦めた。
ポチッとお願い 知佳
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tag : 女の浅知恵