淫靡な疼き アソコに押し込まれたローターに苦悶する久爾子を見た加奈は
頬を緩めた篠田に見つめられ、加奈は目を伏せた。
「加奈を見ていると私も興奮してくる。 恥じらいの顔にそそられる。 もしかして、加奈に誘惑されているかもしれないな」
「お食事の後はゆっくりしてくださらないと、いくら何でも躰に良くないわ」
久爾子が呆れた顔をした。
「ムスコを使わなければいいんだ。 あの手この手で可愛がっているときの方が楽しいからな。 この歳じゃ、さすがに1日何度もというわけにはいかない」
篠田と久爾子のやり取りを聞いているだけで恥ずかしく、加奈はふたりの会話に入る事さえできなかった。
「ゆっくりしていけ」
「いつまでいてもいいのよ」
デザートのフルーツも食べ終わった頃、篠田と久爾子が言った。
「急に留守にしたので、やっぱり気になりますから・・・」
留守宅が気になるのは当然だが、長居するだけ恐ろしいことになるような気がした。
「残念だな。 あまり引き留めて嫌われるのも困るしな。 用意が出来たらタクシーを呼ぼう」
「最寄りの液を教えていただければ、電車で帰りますから」
「朝から風呂に入り湯疲れしてるから、乗り過ごすかもしれないぞ。 タクシーがいい」
加奈はまた汗ばんだ。
帰れると思うとホッとする。
けれど、後ろ髪を引かれる思いもある。
ここに来てからの不思議な時間を思うと、一歩外に出た瞬間、何もかもが消えてしまうのではないか、二度と甘美な時間を取り戻せなくなるのではないかと不安になる。
夫婦生活に荒波が立たないことを望んでいながら、もうひとつの強烈な時間も欲しい。
身勝手と思いながらも、加奈はふたつとも手放したくなかった。
「またきっと来てね。 その前に、ご主人にご挨拶に行くわ。 だから、不自然に思われないように、私と知り合ったことや泊まったことを話しておいて」
久爾子は本当にやってくるつもりなのだろうか。
その後、どうなっていくのだろう。
今は考えてもわかるはずもないとこが脳裏を過ぎった。
タクシーが着くころ、玄関で別れるつもりが、篠田と久爾子に下まで送ると言われ、一緒に出た。
タワービルの最上階だけに、エレベーターがいくつもあるのに、すぐにはやってこない。
「あう!」
不意に久爾子が声を上げ、壁に手を突いた。
「ああ・・・」
久爾子は眉間に皺をよせ、口を開けて荒い息を吐いた。
「大丈夫ですか・・・」
加奈は動揺した。
久爾子の様子がおかしいというのに、篠田は唇をゆるめている。
「やめて・・・」
久爾子は息苦しそうだ。
「1階に着くまでにいってみせるといい」
「あう・・・お願い・・・弱くして」
ふたりは加奈に理解できないことを言っている。
上がってきたエレベーターのドアが開いた。
「わたし、ひとりで大丈夫ですから・・・」
具合の悪い久爾子に下まで来てもらうわけにはいかない。
「心配しなくていい。 3人で乗るんだ」
篠田は久爾子を強引にエレベーターに押し込み、30階と20階、10階、1階を押した。
「1階まで一気に降りてもつまらないからな。 下に行くまで3回止まってドアが開く。 どうしてこんなことをするのか訊きたいんだろう? 久爾子は気をやりそうなだけだ。 部屋を出る前に、アソコにローターを仕込んだんんだ。 これがリモコンだ。 つまり、久爾子のアソコに入ってるローターが振動してるってわけだ」
篠田はポケットから掌に乗るぐらい小さなリモコンを出してみせた。
「こいつで強弱も操作できる。 こうするとっ 」
「い、いやっ! やめてっ! んんっ!」
大きく口を開いた久爾子は荒々しい息を吐きながら、大きく胸を喘がせた。
快感というより苦痛に満ちた久爾子の顔は、ぞっとするほど艶やかだ。
「今のが最大の振動だ。 小さい振動で長時間遊ぶのも面白い。 こんな遊び、もちろんしたことはないだろう?」
30階で止まり、ドアが開いた。
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