炭焼き小屋でのかりそめの夫婦性活 知佳作
しかし野田原 (のうだはら) の安達家は別です。 これまで一度だって義道さんの周辺に浮ついた話しなど持ち上がったことはありませんしましてや賢夫人の珠子さんが他人棒に堕とされたなどという噂が広まったことなどありません。 たとえ椎間板ヘルニアを患い入院中であるとはいえ、残された珠子さんがよそ様の漢相手に締め込みなどやらかしたとなればただでは済まない問題に発展します。
ですがふたりとも今が盛りです。 もし珠子さんが例えば入谷村に住んでいたとしたら人生はもっとバラ色であったはず、それを野田原 (のうだはら) で生涯暮らしていけというのは如何にも酷すぎます。
ましてや珠子さんは過去に寛治さんによって二度までも逝かされ堕とされ他人棒を受け入れる心地よさを知っています。 寛治さんが他の女で我慢するようなことにでもなれば珠子さんの気持ちがそれで済むはずがありません。 寛治さんは珠子さんのオ〇ンコを他の漢に渡さないためにも打開策を練る必要に迫られました。
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許しを乞うて久しぶりに珠子さんを抱く寛治さん 知佳作
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蒸し暑い夏に空き巣に狙われ 知佳作
ではどうすればよいかと言うとセメント袋と砂を別々に運び現場で掻き混ぜ打設するのです。 日本でダムが発電と灌漑目的で注目を集めた時代、ほぼ全てのダムが現場でミキサーにかける方法を採用しました。 高価なミキサー車を使うとなれば搬送の時間と打設の時間を計算しながら工事を進める必要がありますが、未開の地に砂利道を使って運ぶというのは時間計算がそもそも成り立たなかったのです。 搬送にしてもそうなら掘削・打設にしても高度な知識と技能を持ちかつ経験豊富な人材が決定的に足りなかったからです。
当時の財政はまず必要とされる個所に大きくドンとお金をつぎ込み、端々のところは次の予算が出るまで我慢せよと言うものでした。 巨大なダム工事ともなれば他はさておき予算も人員もまずそこに集中させました。 何処かの国じゃないですが何事につけ人海戦術で乗り越えてきたんです。
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道路を竹箒で掃く敏江さん 知佳作
時の流れは不思議なもので、勲さんのいない間に入谷村の勢力図、いや、里も含めた勢力図は大いに変わりました。 あの隠居 (えんきょ) が突如として頭角を現したからです。
その一端を担ったのが青年団活動の延長上にあった情報戦でした。 隠居 (えんきょ) の進さんは時さんの差配で親戚縁者から多額の借金をしていました。 進さんはそん借金のカタに人身御供として多額の謝金した中の一軒の家に住み込んで身内ではなく一般の労働力としてこき使われることになりました。 上手 (かんて) の公則さんがやっていたような土工です。 その進さんを助けるべく団員のひとりがある情報を流します。 大規模な埋め立て工事に関するものでした。
当時とかく世間体を気にする地区でしたのでよその地区の開発のためにわざわざ土砂の採取に際し首を縦に振る地主がいなかったのです。
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賢婦であるはずの下薬研 (しもやげん) の加納家の嫁 美澪さんが味わおうとした他人の棹 知佳作
下薬研 (しもやげん) の加納家では今俄かにそんな大それたことが起こり始めました。 家長であり下薬研 (しもやげん) の長でもある莞爾さんが長年の宿敵である入谷村の中組 (なかぐん) 隠居 (えんきょ) の嫁 敏江さんに欲情し入れあげ始めたからです。
美澪さんは口にこそ出さないものの莞爾さんにぞっこんでした。 入谷村と比べ物にならないほどの辺境の地でありながら莞爾さんの子を生し家庭を守り抜いてきたのも莞爾さんにぞっこんで莞爾さんあればこそでした。
この地区随一の知恵者であり分別に長けた莞爾さんならでは下薬研 (しもやげん) をして入谷村と対抗できたのです。 その夫がまさか年上の、しかも敵地である入谷の豊満な女性が好きだったなんて・・今の今まで知らずに添い遂げて来た美澪さん。
夫がそう出るなら自分だってと彼女は下薬研 (しもやげん) が本来属するいくつもの山を越えた地区にそれ目的で遊びに出かけたそうなんですが…
生物の世界で忘れてならないこと、それは子孫を残すべく契る性行為とは他に比べようもないほど気持ち良いものであるということ。 これに尽きます。
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