恭介は人妻の他人棒との屋外情交の様子を盗み見ることこそ最高・最大の趣味だった
今は亡き中島俊介がつけてくれたかに思えた胤は、敦子と清美の指示で襲ってきた男たちによって流れてしまっていた。
清川功は確かに努力の人だった。
だが、恭介と同じ部類に属する清川には弥生に胤をつけられるほど男根が立派でなければ精液も濃くなかった。
注ぐ位置が届かない、それ以上に固く閉ざした子宮口は容易に受け入れ態勢を整えてくれず、弱い精液は途中で総崩れになっていた。
時間をかけて甚振られれば甚振られるだけ弥生にとって嫌悪感が芽生えた。
近頃では興奮しているのは清川功だけで、弥生は終わるのをじっと待っている身となった。
「ごめんね恭介、中島さんが普通じゃなかっただけなんだってわかった」
今住んでいる場所が何処かわかれば、歩いてでも帰る気になっていた。
清川功は弥生の月の日以外は休むことなく抱き続け、それに自信を得ていた。
「あれだけ仕込んでおけば逃げるなんてことはあるまい」
そう思って近所の主婦と同じように買い物や家事をさせるため、お金を渡し自由の身にした。
最初のうちはそれで良かった。
弥生は恭介と一緒に暮していたころと同じように、清川功の目から見て普通の主婦になったかに思えた。
だが、一度根底から覆るほどの仕込みを受けた女が元になど戻るはずもなかった。
解放されたある日、買い物に出かけた先で観た、街を行く男の姿に弥生の目は釘付けになった。
清川に比べ精力に満ち溢れ、直ぐにでも胤をもらえそうなほど立派に見えた。弥生は気づいていなかった。丁度計算が合う日だったことを。胤をつけてくれたら誰でもよい日だったことを。
弥生は清川から頼まれた買い物のことなどすっかり忘れて男の後を追っていた。
しばらく歩くうちに、今どのあたりにいるのかさえわからなくなった。迷子になっていた。
心細くなって、思わず小走りに急いで男を捕まえ道を聞いた。男はきょとんとするばかりだった。
実のところ男も敦子と清美と名乗る女に呼び出され、そちらに向かう途中迷子になってしまっていたのである。
その日、男と弥生は日が暮れるまで目的の場所を探して歩き回った。
幸いにも弥生には清川から渡されたお金が少しばかりあった。
飲食だけはそれで済ませたが、夜になって寝る場所に困った。
ホテルやネットカフェに入ろうにも金銭に余裕がなかったからである。
しかも、敦子と清美に向かって何度も連絡を取ろうとしたが電話は繋がらなかった。
男は体力には自信があったが、頭脳はそれほどでもなかった。聞くたびに目的の場所がコロコロ変わった。
電話がつながらない理由は彼女らが立てた計画に問題があり電話が既に使えない状態にあるからだった。
秘密のパーティーを初めて催した。その会場にこの男を呼び寄せ、男欲しさに集まった女に、この男を供するためだったが男が現れず、窮地に立たされていたからだった。
敦子や清美のような女であっても熟したのち、男を欲しがる手合いの女の本当の姿というものを知らない。
普段、表面上はなよなよしていても、いざとなると豹変する。
敦子と清美は、最初この計画を考え付いたのは、あのデリの運転手のあんちゃんを偶然街で見つけ、自分たちで味見してみてこれならと女たちにあてがう男にと計画した。
うまくいくはずだった。
ところが、集まった女たちを見てあんちゃんが怖気ずいた。
煮ても焼いても食えないような年増のおばんばかりだったからである。
それでも一応客だと、敦子と清美はあんちゃんを説得し脱がせ、女たちに差し向けた。女たちは最初の頃は面白半分にあんちゃんをつつきまわしたり、股間に舌を這わせたりしたが、一向に女を相手にすべく逞しくはならなかった。
所詮最初から委縮した下半身はどんなにいじられても縮みあがるばかりで挿し込むような雄々しさにはならなかったのである。
よりによってこの時、あんちゃんがつい、いらぬ口をきいてしまった。
「おばちゃん相手だとは思わなかったから・・・」
聞こえるか聞こえないか、蚊の鳴くような声だったが、悪いことに全身に軽蔑のオーラが漂っていた。
集まった女のひとりが豹変した。
「ちょっと、わたし達を集めといて笑いものにしたかったわけ? ざけんじゃないわよ!」
男女の絡みの様子を心配そうに見守っていた清美に向かっていきなりビンタが飛んだ。
「なにしやがんだ!このくそばばあ~」
いわいでもいい言葉が清美の口からとんだ。出会い系の男たちに守られている間はいっぱしの姉御、絶対的な存在だと勘違いしていた面もある。
止めようとした敦子が血相を変えて割り込んだのがいけなかった。その気はなくとも普段何気なく身についた”メンチを切る”顔つきで相手を威嚇したからである。
それを合図に他の女たちが一斉に敦子に襲いかかった。
多勢に無勢以上に、労働で鍛え上げた女たちの腕力は敦子と清美を圧倒した。着てきた服はズタズタに引き裂かれ、スマホも叩き割られた。
バッグを奪われ、有り金全部巻き上げられ、あんちゃんともどもボロ雑巾のようになるほどぶちのめされた。
手元に残ったものは、会場として使わせてもらったホテルの修繕費だけだった。
敦子と清美はあんちゃんを雇ったつもりでいた。
終わってみればあんちゃんに雇われ、その日からデリとして働かざるを得なくなっていた。
デリの経営者に向かって敦子と清美は恭介の名前を出した。買ってくれそうな男の名前を出せと言われ手土産替わりに恭介の名前を出した。
長い間、女けなしだからきっとふたりまとめて買ってくれると思ったし、一度は興味を抱いてくれた男性でもあると説明した。
その夜、何度も経営者は恭介に向かって連絡を取ろうとしたが叶わなかった。知らない番号からの電話を恭介は受け付けなかったからである。
後になってパソコンに恭介の番号を登録しようとしてパソコンに弾かれた。検索するうちに驚愕した。
登録してはいけない、恐ろしい番号だったからである。
敦子と清美は恭介だけは自分たちで営業をしたかったが、恭介は弥生が出て行ってから暫らくし、引っ越してしまっていた。
さゆり以外、弥生でさえも恭介の勤務先の住所や正式な会社名を知らなかった。もちろん敦子と清美が知るはずもない。
優秀な会社員とは名ばかりの裏のIT企業だったからである。
つまりは、弥生が興味を示した中島俊介・さゆり夫婦の屋外情交動画も、販売元は恭介のグループで、恭介は元々好きだったこの手のエロ動画を職業として確立させリーダーとして存在しており、会社では時間が足りなくて自宅で編集していただけだったのである。
周囲には隠していた貞淑な妻が、まさか素人男優の俊介に寝取られるとは思っても見なかったが、反面 弥生と俊介の動画を売り込むのも面白いと考えるような手段を選ばない男だった。
それだけに妻の変貌は、ある種抜けた。人妻の他人棒との屋外情交の様子を盗み見ることこそ最高・最大の趣味だったのである。
どうしても今一度スッキリと抜きたかった。そこで、グループ内の他のメンバーを使って密かに弥生を追わせていた。
そして今日になって弥生は清川功の元を離れ、見知らぬ男と街に彷徨い出たところメンバーはキャッチしてくれていた。
残るはこの、いかつい男と情交を交わす様子を撮影するだけの段階と恭介はほくそ笑んだ。
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