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入谷村の悪しき淫習 ~後背位で犯される敏江さん ~

 童貞破り、聞こえは良いけれど後々に問題を残しました。 敏江さんに、溜まったモノの処理をお願いしたく来訪する運ちゃんがただでさえ多くて困るというのにこの新米くんが入り浸って連日後背位を迫るからです。 どのタイミングで新米くんを相手してあげようかが道路を竹箒で掃くより重要になってしまいました。

 「敏江さん、いるかい」

「あんたこれから土砂積むんでしょう。 先に上がったダンプがもうすぐ下るよ」

「俺さ、途中で1台追い抜いて来てるから。 なっ いいだろ?」 

丁度隠居 (えんきょ) の前が以前道路わきに桜を植えていてそこが駄繋ぎ場になっており道路幅も広くダンプ同士がすれ違うに都合よく出来ていたんですが、新米くんはそこに上り途上のダンプを止め待ち合わせの空き時間を利用してハメを要求して来るんです。

 「積載量を水増しして運ぶことにしたから」

「そんなことして本当に大丈夫なの」

敏江さん、言葉ではこう言いながらも新米くんと締め込みを行おうとすればこのタイミングしかないことは分かってましたからなんとかせねばなりません。

 「ウチだって変に作業中いなくなれば運転手仲間に疑われるから・・・」

「心配ないって、誰もそんなこと言わないよ。 だからさ~」


「困った人だね~ じゃちょっとだけだよ」

玄関を入って直ぐの三和土で着の身着のまま小さな布切れを脇にどかさせ隙間から受けました。 新米くんもあの日敏江さんが何度も絞り上げましたからすっかり覚えてしまってすんなりと挿し込んで来るんです。

 「あああああ・・・もうそのくらいで・・・止めないと・・・」

「こうされたかったんだね。 そうだろ」

「そんなことない、あんたのやってることが心配・・・あああ・・・」

どんなに今日はここまでで止めてと懇願しても挿し込んだ棹を引き抜こうとしないんです。 その間にも先に上ったダンプが下る音がしました。

 「あっ ほらっ 今下って行ったでしょう。 今度はアンタの番だよ」

「うん、わかった。 じゃ続きは上ってくる時に」

ここでやっと引き抜いてもらえた敏江さん、慌てふためき道路掃きに戻って行こうとしました。

 「敏江さん、俺が来るまでココは他の奴らに使わせないでね」

「馬鹿だよこの子は。 わかってる、仕事中なんだよ。 急いで積んで走らないと」

玄関から追い出してみたものの決まりが悪いのはむしろ敏江さんの方でした。

 昨日だって合計3発ヌイたというのに、どうやったらあんなに回復できるのか不思議でしょうがないんです。 それにも増して太いモノで開かれてしまった蜜壺がなかなか閉じてくれなくて家から出ることすらできないんです。

 入谷村の山はほぼ真砂で出来ており砕石場と違いブルが直に山の真砂を崩して掬い取りダンプに積み込みます。 従って比較的短時間で積み込みを終わり下ります。 その下り便を次のダンプは何処かで待ち合わせ積載するために上って行きます。

 どうやって知ったのか、何処で見てたか知らないが上りのダンプが新米くんが上って行った直後にもう来ていて運ちゃんが突然玄関を入って来たんです。

 「まだいたの、新米・・・・」

「新米は今下って行ったよ。 さっきまでアイツとやってたんだろ」

そんなことないと言いかけるのを制して運ちゃん、いきなり敏江さんを後ろ向きにさせ尻をめくったんです。 閉じなくて困っている蜜壺からヨガリシルが垂れ流れクロッチを湿らせていました。

 「アイツの棹よか俺の方が立派だということを教えてあげる。 なっ いいだろ?敏江さん」

「ウチは道路掃きに戻らないと・・・あああ・・・大きい・・・凄くイイ」

まだ朝仕事が始まったばかりというのに敏江さん、もうこの日2本目の棹を蜜壺に招き入れていました。 それも新米くんがつい先ほどまで中で暴れてくれていたものだから名残惜しく欲情が迸って困ってたところだったんです。

 「敏江さんも知っての通りここは積み込みに少なくとも5分はかかる。 しかもアイツ積載オーバーを要求してるんだってな」

「あああ・・・誰がそんな・・・あっ イイ・・・止めないで・・・」

「アイツ、先だって叔父貴の事務所でキャバのネエチャン相手に童貞捧げたばかりだ。 そん後そのアマの漢って名乗るヤー公にがっぽりさ。 知ってらしたんでしょ」

 知らないとかぶりを振りつつも後背位で責められる敏江さんでしたが、相手は若いとはいえ同じ女同士であり ライバル心からついつい本気になって若い漢のエキスを抜き取ったのは事実なんです。 それでもしらばっくれて知らんふりを決め込みました。

 運ちゃん、敏江さんを辱めた上で犯し堕とそうと試みたものの許される時間は僅か10分足らず。 それまでに運転席に乗り込んでおかないことには叔父貴方の実家でもある隠居 (えんきょ) で義母の敏江さんに良からぬことをしでかしていたと噂が立ちます。

 「もう時間? 今日は何台予定なの?」

焦りから時間ばかり気にする敏江さんは運ちゃんにもう少しで逝きそうだからと言葉とは裏腹にせがみますが、

「おう、わかってます。 ええっと・・・何だっけな」

それどころじゃありません。 この家には部屋に柱時計が吊り下げてあいるものの戸を開けない限り見えないんです。 しかし開けるためには棹を引き抜かねばなりません。 結局あて推量で引き抜きました。

 「すまん、時間だ」

名残惜しいとは思いつつも、積載に遅れたのが義母の敏江さん相手の締め込みなどと叔父貴に知れたら半殺しの目にあいます。

「積んで下りる時警笛鳴らす。 それでいいだろ?」

何のことやら意味深な言葉を投げかけそそくさと敏江さんの愛液で湿った棹をパンツの中に収めダンプに駆け寄る運ちゃん。

 (行ってしまった。 また道路掃きかぁ~ つまんない・・・)

仕方なしに玄関先に立てかけておいた箒を手に取り土砂の採取場に向かいました。 二軒先の豊里屋の前まで行って驚きました。 道路一面真砂がこぼれ、まるで地道になってるんです。

 紙屋 (かみや) の前で寛治さんが何か言いたげに箒を持って上ってくる敏江さんを睨みつけています。 

「遅くなりました。 今日の運ちゃんは新米揃いで・・・」

「それにしては大量にこぼれてますね。 カバーは掛けないんですか」

積載量がとは言わないでドアから溢れる土砂をカバーを付けるなりして防げないかと小言を言われたんです。

 「気を付けさせますから」

敏江さんはひたすら頭を下げ竹箒で道路を掃き続けました。 土砂の採取場まで僅か100メートル足らずなんですが永遠にこの苦労が続くような気持ちになるほどこの日は土砂が積もっており掃かされました。

 「ちょっと、どういう風に真砂を積み込むわけ?」

腹立ちまぎれに聞く敏江さんに、

「どうもこうもありませんよ。 新米のアンチャンはともかく、その次の木下組の奴らも最後の一杯を積み終わるか終わらないかのうちにダンプを発車させてしまうんです」

てんこ盛りの土砂をブレーキ操作で均しながら走るんだとそいつらが息巻いたと報告を受けたんです。

 敏江さんにはその理由が痛いほどわかりました。 少しでも多くの土砂を少しでも早く積み降ろして会社にいい顔したい気持ちも確かにあるが、それよりも常に心のどこかに引っかかる、あの笑顔の敏江さんの豊な尻を余った時間を使って借りたいからでした。

 ただ敏江さんにとってはこれはこれで大変でした。 ダンプが隠居 (えんきょ) の前で止まってから出発までの10分間に運ちゃんを出迎えそれなりのアプローチに始まり締め込みに至るまでを順序良くこなさなければなりません。 交わったなら少なくとも一度や二度は離れられないような感情を蜜壺を使って沸き立たせてあげる必要があります。

 (積み込みの時間のことや回数のことは口にしないようにしなくちゃ )

こう心に決めたものの、いざダンプが来る時間になると道路を竹箒で掃くため自宅を出なければならない筈なのにグズグズと自宅に留まり運ちゃんが降りてこないか気にかけ、来てくれたら来てくれたで恥ずかしさのありなかなか実行に移すべく気の利いた言葉が口をついて出ず、気にしていた通り締め込みが始まると今度は途中止めさせるのがイヤで思ったようにいきません。

 女のサガから敏江さんが時間がないにもかかわらず跡を引きずってしまうからなんです。

 そうでなくても締め込み中気持ち良さに理性を抑えきれなくなり淫語を口にするなど狂態を晒してしまうことも度々あり、そうなると漢ものぼせ上ってなんとしてでも堕とそうと躍起になってしまう。

 遅延が遅延を呼び目標積載に達しなくて、とうとう隠居 (えんきょ) も含め入谷村の民家付近では駐・停車禁止になってしまったんです。

 運転手連中は焦りました。 ひとつには現在採掘現場になっている場所にダンプが果たして入ってるかそれとも空なのか分からないこと。 もうひとつは折り返し運転中のダンプの存在でした。

 入谷村の村道は道幅が通常では2トン車限定と言われるほど狭く、ダンプは所によっては外輪ははみ出してしまい内輪で辛うじて狭路を通過するような状態であり鉢合わせしてしまった折の空の上りダンプが果たして無事後進を続け待避所に辿り着けるかが問題となったのです。

 当時入谷村に出入りするダンプはまだ無線を積んでいませんでした。 違法に使われることを恐れ許可が下りなかったからです。 ところがこの問題に直面し、果たして入谷道を単線から複線に拡張した方が良いかそれとも別の手段を用いた方が得策かということになり鉢合わせしてしまった折のバック事故を鑑み無線を積むことに決まったんです。

 それでも当初はこういった機器になれていない (送信中にキーを握り受信中に放すが出来ない) こともありうまくいかず、結局敏江さんが隠居 (えんきょ) と下組 (しもぐん) 辺りを竹箒で掃きつつ小走りに行き来して彼女の合図でダンプに往来許可を出すような有様になってしまったんです。

 隠居 (えんきょ) の前での駐・停車禁止はなし崩しになり敏江さんと運転手は車の外と中でありながらもお互い交流を持つことが出来るようになりました。

 このことを利用して最初と最後の便に当たった運ちゃんは隠居 (えんきょ) に立ち寄り何らかの挨拶を交わすしきたりが誕生したんです。

 隠居 (えんきょ) 家の最後の仕事となった運ちゃんへのもてなしを敏江さん、全力で全うしました。 新米くんはもちろんのこと、それ以外の運ちゃんとも硬い絆で結ばれました。

 この土砂運搬は何をもたらしたかと言うと、それは木炭に取って代わってガソリンや灯油の登場です。 すべからく入谷村の存続は益々怪しくなりこの村の産物を商うことで村一番の隆盛を誇っていた夜逃げの豊田屋がまず悲鳴を上げました。

 自慢の2トン車など役に立たなくなったのです。 自宅に籠って入谷村の人々が生産してくれた炭や薪を里に持って出て売れば良かったものが出稼ぎに出ざるをえなくなったんです。

 更にもうひとつ変わったことが起きました。

 入谷村の山からブルを使って直に土砂を採取しダンプに積み込んで良いなら砕石現場も同じ方法でやっても良い筈と上手 (かんて) の公則さん。 自分が雇われている砕石現場で砕石した後に出る余分な売れない土砂を大川にこっそり流し始めたんです。

 砕石場の周辺の川の水が一気に濁り始めたことに気付いたときは既に遅く、それまでに川に投棄していた土砂が大雨の影響で一気に流域の川を埋めていったんです。

 父の源三さんが愛した川が深い淵だと水深3メートルを超していたものが完全に砂州に早変わりしました。 もちろん県土木はそんな許可は下ろしてはいなかったものの幾度もそこいらを車で通りかかっており見て見ぬフリしてたんです。 しかし今更流れ込んだ土砂の全てを川から回収などということは出来そうになく放置ということになりました。

 優良な砕石場はその責任を取らされあっという間に閉山に追い込まれ川の生態系は無残にも破壊されました。

 可愛そうなのは公則さんだけではありません。 この砕石場に働きに出されていた埼松美代子さんは石を砕く際に出る粉塵によってじん肺症となりごく普通の生活ですらできなくなったんです。

 そんな粗悪な条件下で働かなくてもと思われる向きもありましょうが、当時の埼松昭義さんは相当に奢っており他の会社に勤めてもすぐに喧嘩してしまい長続きせず、その不足前(たらずまい)を美代子さんに押っ被せたのですが自転車に乗れない美代子さんが勤めるとすれば距離から言っても採石場しかなかったんです。

 愚鈍愚鈍と夫からも馬鹿にされ続けた美代子さんでしたが史帆さんの尻を追うため三輪車を出したほどの夫がたかだか妻の見送り程度にさえ車を出すのを嫌がったんです。 その如何にも怠けた傲り高ぶった態度が身を亡ぼすことに拍車をかけました。

 じん肺症は労災認定されれば保証が付きますが会社が経営破綻し人事書類が整っていなかったこともあり入院費や見舞金など一切出なかったんです。

 世間体もあり埼松家は自腹でこの後延々と奥さんを入院させることになります。 しかも美代子さんはこの後呼吸困難から心肥大を併発し、いよいよ肺は硬化し続け苦しみながら世を去ります。

 先立つものに困った埼松昭義さんは運転技術を買われ会社の物資輸送に当たりますが、元々人に使われるような性格ではなかったため例えば荷を積み込んでの出発時刻でさえ自分の意に染まないと仕事を蹴るなどということをやり、しかも送り届けた荷物を卸すつもりはないなどと言い始め間もなく解雇されてしまいます。

 行き場を失った昭義さんはこの時になってやっと隠居 (えんきょ) の推す土砂搬出に反対論を唱え訴えますが時遅く工事は完了に近づき搬出は申し出通り終了します。

 保証金云々の問題が湧き上がると思いきや埼松さんが訴えを起こしていたためその判決が出た後でということになり、資金繰りに行き詰まった埼松さんが訴えを取り下げ裁判費用を一括請求されただけでコトはもみ消しになったのです。 ダンプ組の完全勝利でした。

 そこへ行くと叔父貴と呼ばれ親しまれた隠居 (えんきょ) の進さんはやがて敏江さんの助力もあってこの地区のダンプの総まとめから重機運送の会社まで立ち上げるほどになりました。

 創設に当たり敏江さんのお世話になったあの運ちゃんたちが挙って入社を希望してくれて開始早々から大繁盛となったのです。

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