長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第36話 Shyrock作
盛り上がってきたところで声を掛けられた俊介はいささか水を差された面持ちだった。
俊介「はぁはぁはぁ・・・な、なに?今いいところなのに」
球は悪戯っぽく微笑みながら尋ねた。
球「そんなに気持ちいいの?」
俊介「はぁはぁはぁ・・・もちろんいいけど・・・どうして?」
球「じゃあ、ありさと比べてどっちがいいの?」
俊介「そんなこと・・・」
球「ねえ、どっちなの?」
俊介「どうしてそんな意地悪な質問をするの?ふたりともいいよ」
球「うふ、『ありさ』だっていわないのね?」
俊介「もちろんありさはすごくいいよ。でも球だって負けないぐらいいいってこと」
球「にゃっ、そうなの?嬉しいな~」
俊介「おしゃべりしてないで、せっかくの機会なんだからもっと楽しもうよ」
球「あ、そうね。ごめんね」
『座位』は向かい合せで行為に至るため、お互いが真正面で顔を合わせることになる。
そのため会話も容易にできるのだが、行為中のおしゃべりは必要最小限にとどめるのがマナーというものだ。
第一おしゃべりが過ぎると気が削がれてしまうこともある。
甘い言葉を交し合うのは性感アップに繋がるが、相応しくない会話だと男は萎え、女は乾いてしまう場合があるので、余計なおしゃべりは控えるべきであろう。
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第34話 Shyrock作
河川の長さ、土手の盛り具合、クレバスの位置、真珠の大きさ・・・
ダルメシアン柄は元々薄い素材であったため、すでにぐっしょりと濡れそぼった秘所の形状は一層鮮明なものとなっていった。
暗くてもそれは大きな問題ではなかった。女体の微妙な部分は視覚で憶えるものではなく、指先と舌先の触感で記憶するものだから。
球「あぁん・・・俊介ぇ・・・わたし、もう~・・・あぁん、だめぇ~・・・」
球はかなり昂ぶっているようである。
呼吸もかなり激しくなっている。
俊介はクロッチ部分に掴み引き絞った。クロッチ部分は紐のように細くなってしまった。
パンティはTバックなので後ろは引き絞らなくても初めから細くなっている。
俊介はショーツの前後を掴みググッと絞り上げた。紐状になったクロッチ部分が亀裂に食い込んでいく。
球「あぁん!そんなことすると食込んじゃうよ~!」
俊介「ふふふ、わざと食込ませてるんだよ」
球「いやん、そんな!エッチぃ~」
俊介「もっと大きな声で言ってみて。向こう側の2人に聞こえるくらいに」
球「そ、そんなぁ・・・」
球は自身の痴態を浩一には見られたくなかった。
部屋が暗いことがせめてもの救いだが、それでも次第に目は慣れて来たし声や動作である程度は分かってしまう。
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第33話 Shyrock作
オンゴサマーと言うガーゼ状の下着の感触が珍しかったのか、それとも3メートル向うにいる球への遠慮があったのか、浩一はありさに対し濃密な愛撫は行なうもののなかなか挿入しようとはしなかった。
自分がしていることと同じことをおそらく球も俊介からされているはずなのに、それでも浩一は球を意識してありさへの攻めにかすかな躊躇いがあった。
だがそんな躊躇いや戸惑いも、次第に湿っていく布の感触とありさの悩ましい声に脆くも崩れ去ろうとしていた。
ありさ「あっ、あっ・・・浩一、あぁ、もうダメ・・・は、早く・・・早く触って・・・」
たとえ親友の彼女であっても、ここまで来るともう後戻りはできない。ましてやこれは彼女たちが仕組んだ公然浮気ではないか。
それに耳を澄ますと向こうのソファから球の甘ったるい声が聞こえて来るではないか。
浩一(くわぁ~、球ったらあんな声を出しやがってぇ・・・)
浩一は一瞬イラッとしたが「自分だって同じことをしているではないか」と思い返した。
浩一の心に生じた嫉妬はありさ攻めへのエナジーとなった。
浩一(俊介が球にあんな声を出させているのなら、オレだってありさを・・・)
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第32話 Shyrock作
ルームパンツの上をありさの白い手がゆっくりと這う。
浩一の股間はすでにもっこりと小高い丘の形状を呈している。
ありさは掌を数回旋回させた後、ゆっくりとルームパンツをずり下げた。
暗くてよく見えないが、感触でモノはすでに隆々と硬直しているのが分かる。
ありさはトランクスの前開き部分から怒張したモノを引きずり出した。
浩一「うっ・・・」
敏感になっているモノをありさに握られた浩一はかすかなうめき声をあげた。
ありさは肥大した幹の部分を握り締め慈しむようにして撫でた。
浩一「あ・・・ありさ・・・」
ありさ「にゃん?こうして触ってるだけでも感じるのお?」
浩一「う、うん・・・」
ありさ「じゃあ、ありさがもっと気持ちよくしてあげるぅ~」
ありさはそう言うといきなり屈みこんだ。
幹をしっかりと握り締めたまま、あんぐりと口を開き先端部分を含んでしまった。
浩一「うっ!」
長い髪がパラリと落ちてきて口淫の邪魔をする。
ありさは無意識のうちに空いている方の手で髪を後にかき上げた。
さりげないそんな仕草も男にとっては妙薬といえるのだが、暗いため惜しいかな浩一は気づかなかった。
(チュルチュルチュル・・・ペロペロペロ・・・)
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長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第31話 Shyrock作
相手が変わればキスの味も変わる。俊介は初めて交す球とのくちづけに新緑の息吹のような新鮮さを感じとった。
そしてくちづけは次第に官能の園へといざない、俊介の下半身は早くも変化の兆しを窺わせていた。
浩一とて同様であった。
最初は怒涛のようなありさのキスの前にたじろぐばかりであったが、次第にありさの唇に応じるまでになっていた。
ありさ(チュッ・・・)
浩一「う・・・だめだよ・・・ありさ・・・ううっ・・・」
ありさ「いいの(チュッ、チュッ・・・)」
浩一「・・・・・」
浩一はありさと唇を重ねているうちに次第にその気になってきたのか、上にいるありさの背中に手を廻すとぐっと抱き寄せた。
胸と胸とが重なり合う。
男と女とは不思議なもので、よほど嫌いな相手ではない限り一旦この体勢に填まれば開き直ってしまう傾向がある。
人間は理性という鎧を身にまとった生き物であるが、時には鎧を脱ぎ捨て本能丸出しになる場合がある。
最初、男性ふたりを挑発したのはありさであり球であった。
だが俊介と浩一もその危険で甘美な香りに誘発され次第に混融しようとしていた。
一方、俊介は覆い被さる球の胸に手を伸ばした。
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