ありさ ブルースネイク 第2話 Shyrock作
しかし、ありさにはリーダーから強く信頼されているという自負があった。 (リーダーなら話せばきっと分かってくれるはず) ありさは今夜10時、ブルースネイクのアジトに行くことを約束していた。 雅治から「危険だから行くのはやめた方がよい」と諫言されたありさだったが…。 ありさとしては自分を心配してくれる雅治の気持ちは嬉しかったが、ブルースネイクを脱退するためのけじめはきっちりとつけなければならないと考えていた。 それは、ありさにとって、自分が新たに生まれ変わるための一種の禊(みそぎ)のようなものであった。 ありさは洋服を整え、洗面化粧台に向かった。 「ありさ、いくら言っても決心は変わらないようだね。仕方がないや。気をつけて行ってくるんだよ。終わったら必ず電話して。待っているから」 「うん、ごめんね。でも心配しないで。リーダーは物分りの良い人だし話せばきっと分かってくれるから。終わったら電話するから」 「ありさ、君の無事を祈っているよ」 「ありがとう・・・」 雅治はありさを抱きしめ熱いくちづけを交わした。 そして『ブルースネイク』に向かうありさの後姿をそっと見送った。
テーマ : 官能小説・エロノベル
ジャンル : アダルト
ありさ ブルースネイク 第1話 Shyrock作
「ありさ、彼らにもう一度会うのはやっぱりやめた方がいいと思うよ。何か悪い予感がするんだ・・・」 ベッドの端に腰を掛けてニーソックスを穿くありさを見つめながら、雅治は不安そうにつぶやいた。 「だいじょうぶだよ~。心配しないで。アイツらワルだけどさぁ、すぐに分かってくれるよ」 ありさはこの世界ではかなり有名な暴走族『ブルースネイク』に所属していた。 格式を重んじる家庭に嫌気が差し、家を飛び出した後、アルバイトで食いつなぎ細々とした生活を送っていた。 やがて知合った友人から誘われるがままに入ったのが現在の『ブルースネイク』であった。 『ブルースネイク』には女性会員が20人ほどいたが、メンバーの中でもありさの美貌は群を抜いていた。 ロングヘアをなびかせてバイクにまたがる姿は野性味に溢れ、20歳とは思えないほど大人っぽく、持ち前の美貌も手伝って、仲間の男たちからは常に熱い視線を浴びていた。言い寄ってくる男も数知れなかったが、ことごとくはねのけた。 強引に手を出そうとする男には、パンチを食らわせる等こっぴどく痛めつけたこともあった。ありさは以前少林寺拳法を習っていたこともあり、並みの男よりははるかに腕が立ったのだ。
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