人目も気にせず弾けたかった人妻の、他人棒への懇願フェラ 知佳作
何を信じようにも信じられる対象が思い浮かばず、ただひたすら世間から時さんの所業について迫られ逃げ回る日々。 見た目にも穏やかそうな性格に思われてるからでしょう。 取り立てにあって代々所有して来た土地も財産も全て裁判所を通じて差し押さえられ笑いたくも無いのに笑うことを強要される日々が続きました。 そして心が壊れたんです。
下薬研 (しもやげん) の莞爾さんに救われたような気がした小屋での一件も莞爾さんの妻 美澪さんの立ち働きで露と消えました。 あの木賃宿の女将が教えてくれた漢は仕事一筋に生きるもの、邪魔になるなら膿を抜けという教えを今度こそ忠実に守り莞爾さんをして敏江さんの躰欲しさのあまり入谷方面に向うということをさせなかったんです。
しかし一旦燃え上がった人妻の欲情の火がそう簡単に消えようはずがありません。 傍目にも漢を求め仮にも人妻が右往左往してしまう。 それは性欲旺盛な牡にとって心落ち着かざる光景でした。 ハメたくて日夜狂いまわったんです。
下薬研 (しもやげん) の一団が所属する集積地の木賃宿の女将など、如何に漢が欲しくても上部団体の睨みが怖く自分の縄張りからはみ出してまで漢をつかまえることはできません。 ウリを行うには縄張り内に入ってきてくれた手つかずの漢に限るとウリ仲間の女どもの間では暗黙の了解があるからです。 同じように漢にもそれ相応の縄張りと言うものがあり、相手がその縄張り内で弾けてくれない限り迂闊に手は出せません。
隠居 (えんきょ) 家は立ち位置が微妙なところにありました。 集団としては紙屋 (かみや) の配下にある筈なんですが紙屋 (かみや) が仕切る中組 (なかぐん) とはそもそも他とは違い5軒組のうち2軒は長嶋姓でなく縁戚関係にある配下ではありません。 他と違い純然たる集団ではないのです。 それに加え神の元生計を立てる紙屋 (かみや) と獣を売って生計を立てる隠居 (えんきょ) ではどうしたって反りが合う筈がありません。
紙屋 (かみや) は神の元信奉心の力を借りて入谷村の長を目指し、一方隠居 (えんきょ) は現実的な銭勘定に走り何かにつけ下組 (しもぐん) の前田 (まえだ) 家 長嶋勲さんと結託していたんです。
それなら敏江さんも前田 (まえだ) に何かと相談を持ち掛ければ良いものを持ち掛けなかったのはこの懇意というのは汚いことに手を繋ぐという、いわば漢同士の友情で、そこには農奴としか見られてない敏江さんの立ち入る隙などありませんでした。
現に前田 (まえだ) の佳織さんなど下組 (しもぐん) でも特に気位が高く隠居 (えんきょ) の敏江さんのような女をどちらかと言うと子バカにしたような振る舞いをすることがありました。 親し気に寄って来てくれるのは中組 (なかぐん) の幼い子供たちだけだったのです。
つまり敏江さんが人目も気にせず弾けることが出来るのは下薬研 (しもやげん) の領地内に棲む下薬研 (しもやげん) の漢どもに向かってのみ可能だったんです。
あの日あの時小屋の中で加納莞爾さん相手に締め込みが行えたのはひとえに莞爾さんの顔が入谷部落にもある程度通じたからでした。 というより彼には入谷村の漢どももその頭脳と行動力に一目置いていたからでした。 それに比べ下薬研 (しもやげん) の他の漢どもとなると入谷部落の仕返しが怖くて己の倉庫であっても滅多に近づかないのです。
敏江さんにとって何もかも悪いことばかりとは限りません。 敢えて良い点を上げればそれは隠居 (えんきょ) という名の通り隠居の年齢に達すると母屋ではなく納屋の隣にしつらえた隠居部屋に移される事、厄介払いができることなのです。
大きな庭を挟んだ向かいの納屋 (牛馬とひとつ屋根の下) に部屋があり、しかも夫婦部屋は母屋の一番奥まったところ (隠居部屋とは反対の方向) にあるため双方の声は相手に全く届かないんです。 しかも隠居 (えんきょ) は入谷川の畔に立っていたため潺の音で爺婆が呼んだとしても聞こえにくいんです。
敏江さんはこれを上手に使いました。 例えば亀次郎さん、シモが濡れて取り換えて欲しいときなど大きな声で怒鳴りますが母屋の敏江さんには聞こえません。 従って気が向いたとき取り換えに行けばそれで済んだんです。
おまけに昼間は3人の子供たちは学校へ行ってて母屋は留守状態ですし近所の人たちもわざわざ用も無いのに鬼で知られた時さんの家に来ることなどありません。
アレで苛立ってどうしようもなくなり敏江さんはこれまで一度も窺ったことのない下薬研 (しもやげん) の集落に向かいました。
普通の人と同じように下馬見川を遡ったりすれば入谷村の連中に見つかります。 そこで・・
家の裏を抜け (夫婦部屋から直に外に出て)池の畔を回り畑の中を抜け上薬研 (かんやげん) に向かいました。 上馬見川左岸を遡り一山超えればそこが下薬研 (しもやげん) の集落だからです。
その道は滅多にどころかまず人は通りません。 通るとしたら上薬研 (かんやげん) の金兵衛さんが様子見に通るぐらいです。 でも金兵衛さんなら笑って見過ごしてくれるとわかっていましたから敏江さんは敢えてこの道を選んだんです。 誰にも知られずして下薬研 (しもやげん) の漢を隠居 (えんきょ) に招き入れることが可能だからです。
この日敏江さんが漢を自分の寝間に惹き込んだのは確かに下薬研 (しもやげん) の漢なんでしょうが、莞爾さんならともかくそれ以外の漢は名前も素性も、まず必要ないから交流を持ったことも無く分からなかったんです。
薬研の効力に期待し拾ってきた漢はしかし敏江さんを前にしても怖気を奮うことなく接してくれました。 敏江さんの閨に案内された漢は理由を明かされ喜んで脱いでくれたのです。 加藤新太と名乗る若い漢で殊更他人の妻に手を出したがる性癖があり敏江さんは襲ってもらもらいたい方でしたので気が変わらないうちにと漢の反り返ったアソコにむしゃぶりついたんです。
漢は敏江さんを弄ぶために来ていましたから隙あらば正常位に持ち込んで堕とそうとしたんですが、漢に飢えた敏江さんはそんなことより久しぶりに味わえる男根に夢中になってしまったんです。 たまたま出会えたのが丁度部落の中央部を耕運していた新太さんで、焦るあまり耕運中の彼に藪の中から飛び出して行って一散に手を引いてまた藪の中に逃げ込み入谷に引っ張り込んだという訳だったんです。
新太さんの趣味は覗き見と襲っての寝取りです。 寝取りの方については年上の敏江さんが上手に湿り切った穴へ反り返りを惹き込み締め上げてくれてましたので良かったのですが、問題はもうひとつの趣味である覗き見でした。
欲情しきった人妻の穴に他人棒がめり込みシーンを見たいがため敏江さんがこれまで入谷の漢どもと行ったであろう体位ではそこいらが良く見えません。 まんぐりにしてからの蟹股立ちでの挿入とか寝バックに茶臼などを追いかけてきて縋り付く敏江さんを相手に繰り広げたんです。
正常位で射出の瞬間まで責めさせておいて最終段階に入ったところで振り払い横臥させしゃぶりつくんです。 十分しゃぶってから騎乗位のまま棹を摘まんで蜜壺に招き入れその味を楽しみました。
こうして散々楽しんだのち放免してやったんです。
放免されて漢は困りました。 連れて来られるときはひたすら後を追えば良かったものだから何処を通って来たのかさっぱり覚えていません。
頭の中にあるのは上薬研 (かんやげん) だけは近づくなという戒めでした。 金兵衛さんの恐ろしさは地区に鳴り響いていたからです。
そこで漢はかつて知ったる自分たちの倉庫に向かいました。 体力を使い切った分、倉庫で一休みしようと考えたんです。 それが運命の分かれ道でした。
下薬研 (しもやげん) の加納莞爾さんが部落民に命じて作らせたのは電柱の廃材を利用して作った木の橋です。 それを支えていたのはこれまた自分たちで下馬見川からかき集めて来た自然石で築いた石垣です。
入谷川と下馬見川が合流するこの辺りは洪水になると度々橋が流されました。 漢が小屋に入った時、たまたま橋をコンクリートにかけ替えるべく下組 (しもぐん) の上手 (かんて) 公則さんを先頭に前田 (まえだ) の勲さんが来ていたんです。
たちまちこの小屋のことで言い争いになりました。 多勢に無勢、漢は這う這うの体で下薬研 (しもやげん) に逃げ帰り知らん顔を決め込んだんです。
それはそうでしょう、つい先ほどまで隠居 (えんきょ) の嫁さんを誑かし疲れて休んでいたなどと言えるはずもありません。
かくして下薬研 (しもやげん) の加納莞爾さんが知らぬ間に橋の架け替えに関する取り決めは決定し小屋は官庁の指示で取り壊しと決まったのです。
それはそのままその土地が前田 (まえだ) 家の所有と決まったも同然でした。
前田 (まえだ) 家はこれまで下馬見川の川沿いに3反の田んぼを所有していて下薬研 (しもやげん) の加納莞爾さんと領有権を巡り争っていました。
それもこの件で一気に解決へと流れが変わってしまったんです。
この勢いに乗って前田 (まえだ) 家は下薬研 (しもやげん) の加納莞爾さんの敷地直前までの山々の所有を主張し、次々と木々を売りに出しました。
莞爾さんが反論しなかったのは自分たちこそ空き地に勝手に入り込んだ流れもので、下手に騒ぎ立てすれば追い出されるのは自分たちだからです。
かつては下薬研 (しもやげん) の所属する村が入谷村が所属する村より有力でした。 ところがここに来てそれが逆になり始めたのです。
可愛い女房のため莞爾さんは敏江さんのことも含め忘れることにし沈黙を貫きました。
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