車の座席に花束が
それが彼からの「今喫茶店に 愛してる」の合図になった
元々の始まりは、わたしが何気なく話した「近くの病院勤務」だった
彼は一生懸命、その病院を探してくれていた、今から思えばそんな気がする
当時臨職だったから、出勤時間も出勤日もまちまち
それでも諦めることなく休みの日とか勤務終了と同時に駆けつけるとかして
病院の場所と、わたしの車を探したみたいで
わたしはわたしで教えるわけにはいかず・・・。
それはもう執念だったと思う (泣き笑い)
そうやって見つけた時の私の車の位置に呆れ
鍵が掛かってないことに二度呆れたと(笑)
駐車場所が病院指定の駐車場ではなく、その脇の空き地に無断で止めてて それは・・・
運転が下手で隣の車にしょっちゅうぶつけるから嫌われて追い出されてたんだけど
更に鍵を掛けない理由は、鍵をハンドルに差し込んだままドアロックをしょっちゅうしてしまうから・・・。
彼が最初にわたしの車を運転してくれた時は
わたしなりに掃除して綺麗な状態で迎えに行ってて
手当たり次第に病院の駐車場を探し回ったら
きっと特徴のある軽乗用だから見つかるだろうと高をくくっていたら
似たような廃車が草ぼうぼうの空き地に捨ててあって と
ノブに手を掛けたらドアが開いてしまい、車の中は埃まみれで
窓ガラスまで10cm程度中途半端に開いていてやっぱり廃車かと
ところが、免許証も車検証もフロントボックスに入ったまま・・・
ということは、故意に?とは思ったものの どうしていいやら
そこで、わたしの勤務が終わる前に わたしが気づくように
車の中に花束を入れ、それに「喫茶で待ってる」とメッセージを添え
その花束、なんと最初に見つけたのが仲間の看護師で
何事かと聞かれ、意味が分からないから一緒に花束のメッセージを読んでもらって
初めて彼が入れてくれたことに気づいても冷静に否定して・・・
直帰しようとし、その彼女に引き留められ喫茶店に連れて行かれ・・・
どんなに鈍い女性でも十分理解できる文面だったと思う
それを否定してしまうなんて・・(笑)
恥ずかしくって穴があったら入りたいぐらいでした。
喫茶店には彼女が先に入り、人待ち顔の男性を確認出来たら外にいるわたしに教えると
何も知らないふりをして外から彼の横顔観てた馬鹿なわたし
すぐにわかったよと彼女が呼びに来て、初めて気が付いたようなそぶりで中に入って
困惑風を装い彼に見つけてもらい・・・
やっとという思いと彼女が遠くから見てるんじゃなかろうかという引け目とで
何してたのか自分でもわからないうちに手を握られてた。
気が付くと彼女は店内から消えてくれてて
・・・彼との本当の意味での初デートは
最初にとおった、あの道を途中まで思い出しながらのドライブだった。
わずか30分の 一生の思い出
今度こそ、彼の方にもたれて時間を忘れることができた。
困ったのはその翌週からで、
わたしの車には必ず花束が置かれてい
しかもその数が、豪華さが増していって 終いには車から溢れるほどに
ドアが開けにくい場所に止めようが、
違う場所に止めようが
一向にお構いなしに花束の山 さすがに病院内で有名になってしまって
怖くなって彼の待つ喫茶店に向かわないで直帰するようにしたのに
バカなわたしは悪いとわかっていながら淋しくて深夜の電話 本当にバカだったと思う
そして彼も・・・ 夫に怪しまれてしまう悪循環が始まった。
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