義母のもてなし 「裕子の秘められた過去」
「下手な知識なんていらないの、ただ訪問するご自宅を見極める目を、先輩諸氏から伝授されるだけ」と。
その伝授が、同業者から横流しに横流しされた顧客情報の中から、
「比較的グスイ家に入って掻き回すだけだから・・・」
とっても簡単でしょ?
初めの頃こそ先輩諸氏の後ろについて、玄関に顔をのぞかせるだけだった。
そうやって顔つなぎしておいて、あるご家庭とか集会所みたいな家を利用させていただき、その人たちを呼び寄せる。
「お足元の悪い中、ご足労頂いてすみません」
ご迷惑のおかけ賃みたいな意味だと、なんやかや配った。
すっかり恐縮した、呼び寄せられた方々は、知らない間に高額商品を契約してくれていた。
「ねっ、簡単でしょ?」
なつきは、さも自分が考えた商法で稼いだかのごとく、お客様の目の前だろうが裕子に吹聴した。
「うん、すごいね~」
すっかり感心し切った裕子は、当然と思ってその月の身に余る給与を受け取った。
「これでもう、彼女は抜けられないんじゃない?」
先輩と言われていたリーダー格の男性になつきは微笑んでみせた。
「うん、例の方法で稼いでもらわんとな」
翌月から、裕子はある場所まで来るまで送り届けてもらい、そこに下ろされると情報もなく訪問販売をさせられることになる。
情報をもらえない中で、出来ることと言えばひとつの区画内を手当たり次第に回る絨毯攻撃しかなかった。
「ちょっとは手ごたえあったの?」
数日が経過したころ、なつきは、さも心配そうに裕子にこう聴いてきた。
「うううん・・・さっぱりだわ」
足が棒になり、鬱になりそうだと、つい弱音を吐いていた。
「あんたも馬鹿ね。ほらっ、あの頃やった例のヤツ、こんな時のために使うんじゃなくて?」
女を武器にし、顧客を誘え。
狙う家を、男の一人住まいか、奥さんが稼ぎに出かけている隙をついて忍び込めという。
いかにも質素そうに見えながら、実のところ決める部分はしっかり決め、それをちらつかせて売り込めと言ってきた。
「そんなこと・・・」
夫にも、ましてや母にも、こればかりは相談できない。
「まだそんなこと言ってるの?」
まだ高校に通い始めたばかりのなつきに、男の誘い方を伝授したのが裕子だった。
「ねぇねぇ、ちょっと変なの。見てくれない?」
授業が始まっている時間帯に出会う男をみつけ、
物陰に誘い込んでチラリとスカートのうしろを捲り、パンティーを見せつけた。
「ねぇ・・・どうなってる?」
まず逃げ出す男はいなかった。
じっくり見せつけてから、あれこれと要求を募らせ、カツアゲする。
それを裕子は面白半分にやった。
たまたまそれをやっていて出会ったのが敦で、我慢できなくなって身体の関係を持ってからカツアゲを止めた。
〈いい男見つかったから・・・〉
グループを抜ける理由に、裕子は理由付けをした。
そのやり方でなつきがつかまった相手というのが健康器具訪問販売の今のリーダーだった。
「稼ぎが足りないんだ。お前、身体を見せて売ってこいよ」
一旦体の関係ができると、リーダーはこういってなつきを送り出した。
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その、日曜の午前中、裕子が最初に訪問した家でリーダーと鉢合わせになってしまった。
玄関の呼び鈴を押しても、無反応のこの家に、なにやら好都合な雰囲気を嗅ぎ取って勝手にズカズカと入ってしまって、目の前で繰り広げられていた光景を目にしてしまっていた。
「なんやお前!なにみとんねん、帰れや」
リーダーが、この家の奥さんを組み敷き、情交かたがた売り込みの真っ最中を、しっかり観てしまっていた。
あわててその場を飛び出したが、身体中がカッカと熱くなった。
〈なつきのいう、売込みって、ああいったやり方だったんだ・・・〉
身体を売ったはずなのに、料金は受け取らず、かわりに高額な健康器具を有無を言わさず売りつける。
それを何度も繰り返し、搾り取るのが彼らのやり方だった。
「有力な情報を集めてるって言いながら・・・」
周囲の訪問販売業者とは一線を画す---個人情報---こそが会社存続のカギとなっていた。
「所長がお呼びよ」
なつきが、不機嫌そうに、お昼休みで食事のために帰ってきたばかりの裕子に告げた。
「なんだろう・・・あのことを責められる・・・」
怯えながら、所長室の扉をノックし、入った。
「あのことを気にしてるのか。すまんね、ああでも言わなけりゃ、あのご婦人も引き下がれなかったろうからね」
「いえっ、玄関で出迎えてもくれない方の家に勝手に入り込んだわたしが悪いんです」
軽蔑はしていたが、殊勝に謝った。
「ところでさ、学生時代、なつきに技を伝授してくれてたのが裕子ちゃんなんだってね?」
「あっ、いえっ、伝授だなんて・・・」
「君がわが社に入ってきたとき、どこかで見た女性だと思ったんだよ。それをね、やっと思い出したんだ」
街角で、新入社員として懸命にセールスして回っていた。
その目の前に、ふわっと降って湧いたようなかわいい子が舞い降り、路地に誘われた。
「たしか、気になるから観てくれない?だったよね」
当時の写真を目の前に、さりげなく差し出された。
「あっ、このひとは・・・」
初潮が始まって何ヶ月も経つのに、まだ一度も体験したことがない。
〈アソコに男の人が入ったら・・・〉
眠れない日が続き、思い立って街角で声をかけたのが、
「想いだしてくれたかい?」
そうだよ、あの日、パンティーを見せつけられ、逃げ出そうとしてとらえられ、半ば強引にペニスを使わされたのが私なんだ。
「いやいや、想い出したんだよ。あの日のことをね」
「それで、どうしろとおっしゃるんですか?」
そういきり立つなよ。
言うが早いか、裕子のスカートを捲りあげてきた。
「今日ね、あれを途中で止めてきたんだ」
責任とってもらうと言った。
「なつきに訊いたら、今日はご主人、お義母さん宅に出かけているそうじゃないか」
ここじゃまずいから、自宅に訪問することにすると、有無を言わさない調子で腕を取られていた。
なつきからすべて聞いていたと見え、所長は真っすぐ運転する車で自宅に乗り込んできた。
「あの時の、想い出の品だよ」
ポケットから取り出したのは、行為が終わって、良かった気持ちとして差し出していた、連絡先と好きと書いた紙だった。
「こんなものが新婚家庭で持ち出されたら、即離婚だろう?そうならないためにもね」
玄関を入るやいなや、所長は裕子のスカートを捲るよう促した。
「これを無事に返してほしかったら・・・」
脅され、裕子はスカートを捲って、
「ここが変なの、診てくれない?」
所長は訪問先のご婦人を相手に情交を繰り返していたところを、裕子が、こちらが気が付いて止めるまで観ていたことを知っていた。
「可愛い顔して、本当はスケベなんだ」
欲情し切ったご婦人に向かって、何度もピストンを繰り返していたのを鑑賞させられた裕子の下腹部は、耐え切れない状態になっていることを知っていた。
その、濡れそぼり、甘酸っぱい香りを放つ太腿の割れに、鼻面を押し付け、臭いを嗅ぎ始めた。
「あっ、そこは!やめてください。わたしんは夫が・・・」
「ほう?今更そんなことを言うんだ。お前の旦那はお義母さんとよろしくやってるって、知ってるんだろう?」
母の敦と出会ったあとの電話口ではしゃぐ声、夫の妙にそわそわした態度から、想像はしていた。
だから、必要もないのに、
「今日も仕事だから」と、
意味深に断って家を出ていた。
「旦那がお義母さんと絡み合ってるって想像しただけで、欲しくてたまらなかったんじゃない?」
そうならそうと、
「声に出して、はっきり言えよ。言えばこれを返してやるし、お前が欲しがってるコレも咥えさせてやらんでもないんだがね・・・」
いつの間に引きだしたのか、反り返ってこちらを向き睨みつけるペニスがそこにあった。
ああ・・これが、あの ご婦人のアソコに出入りし、狂喜を生んでいた。
思い出しただけで、気が狂いそうになるほど、いまは男が欲しかったが、不倫は怖かった。
夫に知られ、追い出されたら、孫瞬間から行き場を失う。
「お願いだから、返して・・・」
「よく聞こえなかったよ。何をしてほしいんだって?」
「・・だから」
おまんこにペニスを挿し込んでほしいと頼まれたなら、断りようがない、
「ちゃんと、聞こえるように言ってくれなくちゃ。旦那が帰ってきたら困るんだろう?早く済ませなくていいのか?」
パンティーはいつの間に脱がされたのか、足首に引っかかって、代わりにペニスが上からでは見えないよう、陰唇の割れを隠して上下している。
肉胴が幾度も割れを擦りあげ、愛液でぬらぬらと照り輝いて、ふたりの欲望を伝えていた。
既に男の手は腰に回っていて、どちらかが体勢さえ整えさえしたら一気に欲望の渦底に向かって挿入可能な状態を作っていた。
「ここが足りないのか?これが欲しかったのか?こうすれば言えるのか?」
尻を捉えていた手が次第に下の伸びてアナルに差し掛かろうとしている。
「やめてっ!そこは・・・お願い・・・おまんこに入れて・・・」
「なんだって?聞こえなかったぞ。もう一度大きな声で」
空いていた手の指がクリトリスを捉え、嬲りはじめていた。
「あああ・・・おまんこにペニスを入れて!!早く・・お願い」
所長の首筋に両手を廻し、耳元で低く唸るように訴えていた。
夫から仕込まれ続け、アナルへの挿入には恐怖が付きまとっている。
なつきで散々女を覚えた所長は勘所を心得ていた。
滾り勃つペニスがヴァギナを埋めると同時に、うしろを責めていた指がほとほとに弛んだアナルをめがけ挿入された。
裕子は、ご婦人との情交を見せつけられ、夫と母との情交を暗に匂わされたことで常軌を逸し、アナルの責めには気づかなかった。
膣奥と、アナルの膣壁近くを同時に責められたことで、その未だ経験したことのない快感で、初めて我を忘れて裕子は逝った。
「溜まってたんだなぁ~、可哀想に。逝ったときの裕子ちゃんて、とてもきれいだったよ」
約束だからと、所長はメモ書きを、今脱いだばかりのパンティーと引き換えに置いて行ってくれた。
裕子ちゃんは俺にとって初めての女だから、大切にしたいんだと言い残して。
「このパンティーを嗅ぎながら、今夜は抜ける」
次は無理強いしなくても、彼女は必ず俺のペニスを欲しがってくれるはず、
「ご婦人との契約には失敗したが、今日は大収穫だった」
所長を返した後、裕子は、その匂いを消すため窓を解放し、洗濯を始めた。
やっと干し終えたとき、夫の敦の車の音がした。
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