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人間の持つ性欲の醜怪さが美香を染めた

売られる日が来た。
高貴な男たちが秘かに楽しむ館のうちのひとつに美香は売られることになった。
ある部屋に招待客だけを集め美香は競りにかけられた。

中央に置かれたテーブルの上で透けるようなネグリジェ姿で美香は立たされた。
モデルを思わせる凛とした顔立ちの美香が紹介されると観衆からどよめきが起こった。レース越しにその美女の豊かな肢体が垣間見える。
ネグリジェの胸元が豊満な乳房で盛り上がり頂点の蕾がツンと尖って若さを伝えていた。くびれた腹部の下方にひかえめな繁み、それとは対照的に尻は豊かに張って、それを支える真っ白な足がスーッと伸びていた。

この女の衣服が今剥がされ、性行為のために磨き上げられた女性器が晒されることになる。
招待客が色めきだった。客は次々と売人に要求の言葉を口走る。
売人は言われた要求を美香に命じた。

競りが始まった。ネグリジェが選ばれた観衆の中の一人の男によって剥ぎ取られた。売人は太腿を開いて性器を指で広げ、お客様に見せろと言った。
美香はM字開脚をし、しなやかな右手の指でピンクに色づく性器を開いて観衆に見せ、腰を浮かせよく見えるように陰部を突き出し幾度も広げた。

四つん這いになり、尻を高く掲げ肛門から性器まで露わにしろと指示が飛んだ。口調はやさしいが拒むことが許されぬ命令だった。
菊座から淫靡に広がる陰唇・陰核が露わになり、その芸術ともいえる曲線美を前にし、一瞬の静寂があたりを包んだ。両腕の間からは形の良い乳房が乳首をツンと立たせ揺れている。
興奮し、両手を上に伸ばし、腋の繁みを晒せと囃し立てるものまでいた。

目を閉じて美香は命令に従った。
尻を高々と掲げ、美香は台の上で招待客の気が済むまで性器を肛門を晒さなければならなかった。
観衆は露わになった美香の肛門と性器を食い入るように見つめていたはずだ。

晒しが始まると徐々に招待客は近づき、開ききった肛門や性器、乳房に乳首そして腋毛、手や足に至るまで丹念に目で嬲った。買い受けたその日からその男が主となって必要とあらば凌辱を受けることになる、その道具の品定めだった。
人間の持つ性欲の醜怪さが美香を染めた。
ひとりの男が美香の立つ台上に上がった。

衆目の見守る中での尻を高く掲げた四つん這い衆目の見守る中での尻を高く掲げた四つん這い、その男はいちいち美香の肛門や性器を己の指で開き、中を確認した。
そのうち男は唾をつけた指を使って美香の陰核を責め始めた。
衆目は息をのんで見守った。

「んんんっ、あん・・・あああ」羞恥が美香を熱くしていた。
美香の口から低く声が漏れ始め、やがて壺にうっすらと蜜が湧き割れ目を伝い降り陰核から雫となって床に滴った。男は陰湿な笑いを口元に浮かべ蜜を人差し指で掬い取ると親指を使って糸を引く様子を観衆に晒し臭いを嗅がせた。どよめきが起こった。
両手の指をそこに挿し込んで押し広げ掻き回すと、美香の襞が怪しげに、しかし徐々に活発に蠢くのが見えた。苦悶の表情を浮かべ美香の腰が波打った。結局、美香は台上で男に逝かされた。美香が競り落とされた。

短期間ではあったが、美香はこの館の主に膣開発と中逝きを仕込まれた。
凌辱されていると思いつつも美香の花芯は熟し、より強い刺激を受けずにはおれなくなってしまっていた。
その日のうちに再び冷凍車に詰め込まれた美香は、長い行程の末都内のマンションの一室に運び込まれ監禁された。

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廃村に漂う黒い影 交際倶楽部の女王蜂

交際倶楽部都内でも指折りのゴージャスさと、眺望がウリの超高級マンションの一室がメイド付きで美香に与えられた。
待遇は至れり尽くせりだが、唯一不便と言えば部屋から一歩も外に出ることは許されなかったことだった。
玄関わきの控室には常に居住空間を護るボディーガードが数人待機していて抜け出すことなど不可能だった。美香はひたすら、ここを利用することができるゲスト、セレブを待つ性奴隷の身となった。

部屋の登録は美香の知らない女性名となってはいるが、バックについていたのは交際倶楽部だった。交際倶楽部の女王蜂、それが美香に与えられた称号だった。
通常なら顧客は倶楽部を通じて紹介され、指定されたホテルのラウンジなどで顔を合わせ、気に入ればデートとなる。紹介までが有料で、デートの段階になると自由と詠われてはいる。
それが美香の場合、万が一を考慮し顔を合わせることなく直接ゲストを送り込んでくる。

見合いもせず結婚すると思っていただいて正解のような方式を取ったところが超セレブ向けと言われるゆえんだった。
ゲストは美香との時間を過ごす間はこの世に存在すること自体なくされ、つまり完ぺきなアリバイ工作がなされて後、この部屋に通される。
美香と蜜の時間をすごし、何事もなかったかのように普段の生活に戻る。その一部始終を倶楽部が取り仕切った。セレブの性事情という武器で首根っこを押さえたが、秘密裏に事を運ぶのはそれなりの辣腕なエリートが必要だった。

それだけに法外な報酬が必要とされた。
相手が相手だけに女の身元がしっかりしているものでなければならず、その点美香は親子そろって検事の家系、しかも震い付きたくなるほどの美人で性技に長け蜜壺も最高級品と言ってよかった。
案内が始まると、一度利用したゲストは必ず次の予約が、しつこいほど入った。

淫靡を極めた開発を施され熟れた美香は、ゲストだけでは満足し切れずゲストが去ると物足りなさに惑乱した。スポンサーは様子を見ながら美香のため特別あつらえの男根をあてがった。
それもAV男優などではなく、れっきとした身元の保証された。しかも持ち物も性技も長けた相手を別の女を使って幾度か試し美香の元に送った。その相手も秘密を守るためちょくちょく変え、使い終わった男は闇から闇に葬った。


露木は、美香が捉えられていた山荘からこのマンションに移送されると、ほどなくしてなだれ込んだSWATによって助け出された。
警視庁と県警、それに検察庁の合同捜査本部は第一に美香の安全を考慮し探索、襲撃の機会をうかがっていた。
美香がマンションの地下室の駐車場で車から降ろされエレベーターに乗せられ、そのエレベーターがどの階で止まったかを確認すると山荘に攻撃をかけた。

噂にたがわぬ美人検事の美香を性奴隷にという当初の目的を果たした一味はアジトを放棄し、山荘はほぼ無人に近かった。
残っているものと言えばカムフラージュに使っていた管理人風の夫婦と周囲を、それと知らず取り巻く中津真一の一味数人だけだった。
外部との連絡を一切遮断したのちの襲撃であっさりと山荘は堕ちた。

合同捜査本部の別班は廃村にまつわる金の流れを追っていた。
大規模開発の裏に、地元出身で次期大臣の椅子を狙う議員の名前がいち早く捜査線上に上がっていたが、いかんせん裏が取れなかった。
そこで目を付けたのが、かつて美香の父親難波英彦に尻尾をつかまれ検事総長の椅子を棒に振った元次長検事の存在だった。

汚職のうわさが飛び交った直後に依願退職し、姿を一時くらましていたが、いつのころからか議員の私設秘書として陰で辣腕をふるうようになっていた。
その、姿をくらましている間の足取りを追っていた捜査班は、やがて元次長検事の周辺に妙な女のうわさが流れていることを嗅ぎ取った。
妙齢な人妻が元次長検事と出会った直後から姿をくらましているというまことしやかな情報が匿名で転がり込んだ。拉致後殺害されて遺棄されたとみられる女の足取りを追うために配布された写真を、なんとはなしに見た難波英彦。

そこに映っていたのは、かつて家族にも妻にも内緒で通いつめ紹介されて寝た女の顔だった。
悩んだ挙句、難波は露木にそのことを、暗に「誰彼ががこの女を見た」とは言わず、その部分は言葉を濁しながらも知り得た情報を告げた。
露木は聞いた直後に難波に何があったのかを悟った。口惜しかったが露木にも納得するものがあった。最初の糸口は実の父親が交際倶楽部を利用した。組織は直ちに難波英彦の身辺を洗った。美香の存在を確かめ機会を狙っていた。

露木の眼前で執拗に組織の幹部は美香を凌辱した。
美香に恐怖心を与え、捜査から手を引かせるためならあれほど執拗に凌辱はすまいと最初は高をくくっていた。ところが相手は本気で美香を抱き始めた。しまったと思った時には遅かった。
美香の膣を開発し、中逝きを教え込めばやがてそれは立派な交際倶楽部の華として仕え、彼女の美貌と性技をもってすれば官僚をも手玉に取ることができると踏んでのことだったのかと気づかされた。

それが正しいとして、唯一の救いは華やかな性奴隷として育て上げた女を粗略に扱い、まして殺しはすまいという安堵だった。
組織に近いある人物の密告により、美香を楽しませるために逞しい男が定期的に当てがわれていることを知った露木は、知り合いの医師に頼み込んでプチ整形をした。容姿を変えて美香の元に忍び込もうとした。
幸いにも、露木には幾人かの女性ファンがいた。

美香の元にと心に決めた露木は、この女性たちを口説き落とし連日連夜性技を磨くために抱かせてもらった。
抱かせてもらったというのは、抱こうと決めて口説きにかかると、取ってつけたように女たちは高飛車に出た。餓えた男と鼻先で笑った。
唇ひとつ奪うのにもいろいろと条件を付け、露木を翻弄した。

その気になって女たちに触れはじめると露木自身が興奮し、射精感が高まって収まりがつかなくなる。不覚にも夢精の日々が続いた。
それを女たちは見て喜んだ。嵩にかかって露木をからかった。与えるとは言わず匂わす程度で、ありとあらゆるものを露木にねだった。
悔しさに歯噛みしながらも露木は黙って要求に応えた。

そうして幾日も過ぎたある日、急に女の方から露木を遠まわしに誘ってきた。
露木の要求が最後の段階、指を下腹部に挿し込みたくで行きつ戻りつしていたが、その日に限ってあっさりと迎え入れてくれた。
女が「したい日」だったのだと、後で知って地団太を踏んだ。こんな安物の女ごときにと思った。

だが初手は露木の負けだった。我慢する日が長すぎて女の肌に亀頭が触れた途端に外で溢れた。女と一緒に笑うしかなかった。だがその夜は、露木の腰が砕けようかというほど女は幾度も迎え入れてくれた。危険日だからゴムと言っていたものが間に合わなくなると生でよいからとせかした。
心底疲れ果てた。そこで知ったのは「動かざること山の如し」だった。
雄々しさを保ったままほどほどに挿し込んで腰を使わず尾骶の括約筋だけつかって棹を蠢かし、ヌメヌメと肉球が棹を這いずりまわるのを待つ。

「したい日」を最大限に引き出し終えた時こそ女体は惑乱を起こす。女の様子に合わせて勃たせ、逝かせきって後に萎ませ耐える。全て右脳の操りだった。
自信を取り戻した露木は次第に女を乗りこなせるようになっていった。
女を責める方法を覚え始めると、不思議と次の女からも誘われるようになっていった。

女子会という妙な繋がりの中で件の女の露木自慢があり、それを聞きつけた他の女が露木を寝取ろうと画策したものだった。芋づる式につり上がったが、露木にすれば勿怪の幸いだった。秘密だろうがなんだろうがとにかく試した。鍛えた。女たちの下腹部に飽きると美香の苦悶する顔や性器を思い起こして奮い立たせた。
裏の世界で噂になっている、逞しくするためのあらゆる方法を用いて女連中を相手に試した。
取り巻きの女性たちを使って射精を自由にコントロールできるまで鍛え上げた。指も口腔性行から膣・菊門、更には乳房で揉みあげるところまで幾度もこなし、菊座に締め上げられしごかれても我慢できるようになった。

新人デリの中に震い付きたくなるほどの美人がいると聴けば、すぐに飛んで行って抱かせてもらい 心理的にも試した。そして見事組み伏せた。

高身長に甘いマスク、鍛え上げた筋肉と逞しい男根を武器に露木は交際倶楽部の牙城に単身乗り込んだ。
いわば道場破りの心境だった。「ホスト志望」と伝えた。己の可能性を試したく、興味本位であることも告げた。

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廃村に漂う黒い影 快楽目的の人妻を倶楽部は利用している

スタンディング・ファック都内の一軒の何の変哲もないコーポに連れて行かれた。
送迎の車の中で営業に扮した露木と控えの女はコーポに、外階段を2階に上がって、ドアのひとつをノックした。
中から顔を出したのは、ごく普通の主婦だった。この人妻も恐らく倶楽部に登録を申し出た女のひとりだろう。控えの女の眼前でその試験が露木とともに行われようとしていた。

人妻は既に倶楽部から連絡を受けていたとみられ、通された奥の部屋には一組の布団が敷かれ枕が2つ並べられ、ティッシュまで枕元に添えられてあった。
室内の様子から結婚し家族数人で暮らしている風に見える。快楽目的の人妻を倶楽部は利用している。
ご主人が留守の間にアバンチュールということなんだろうか。

その機会を利用して露木が試され、控えの女が本部に報告する仕組みになっていると露木は読んだ。
感心するのは一切の出来事を撮影したりしない点にあった。普通なら情事の様子を執拗にカメラが追いそれが報告される。無いということは徹底的な秘密主義が貫かれていたように思えた。
ご主人不在の折に男を連れ込んで情事というのは、この主婦にとって日常のことなんだろうか。手際よく露木の服が脱がされた。

人妻が露木の服を脱がしにかかりはじめると、露木はそれとなく人妻に触れた。
肩に手を置き、髪をかき上げ耳たぶに触れた。その手で人妻の唇にそっと指先を伸ばし頬にやさしく手を添え引き寄せるような仕草をした。ズボンを引き下ろしにかかっていた人妻は誘われるように立ち上がった。
服を脱がされそそり立つ男根が立ち上がろうとする人妻のスカートを僅かに持ち上げ、太腿の隙間からその結合部を探し出し、下腹部に突き刺さってそこで固定した。

逞しい筋肉の鎧に身を包んだ甘いマスクの男の腕に抱かれ、密着させられた下腹部に男根が人妻に狙いをつけて入り口をノックしている。
人妻の目が潤むのに、そう時間は要しなかった。
普通ならこういった場合、男に慣れた女は真っ先にしなやかに手を伸ばし男根を探るものだが、人妻にはもはやその余裕すらなかった。逞しい男の体臭がすっかり人妻を魅了していた。

蠢きは人妻の方が先だった。全身を露木に預け、腹部を密着させると首に手を廻ししがみつき、唇を狂ったように求めてきた。
露木はやさしく腕を人妻の腰に回し引き寄せ、唇を奪った。
舌を人妻の口にねじ込んだ。

貪るように人妻の舌が露木のそれを捉え絡みついてきた。
ねっとりと糸を引きながらのディープキスが始まった。
その間にも露木の男根は太腿と言わず股間と言わずノックし続け這い上がり、臍あたりに上向いて添え、そこで止まった。雄々しさを腹壁越しに子宮に伝えるためだった。

止めておいて臀底筋を使って棹の脈打つ様子を人妻の子宮に、控えの女にわからぬよう密かに届けてやった。
わたしだけのために脈づいてくれている。求められている。そう悟った人妻はそれでだけで軽く逝った。
控えの女のは男女の絡みを凝視していた。人の目の前で、人妻が恥ずかしげもなく恥骨を激しくしゃくりあげ、露木の男根を求め狂っている。なぜかわからないが逝っている様子がそれで窺えた。

だが、肝心の部分を隠し立てされ、安易に逝かされたとあってはこの目的の意味をなさないし、第一本部に報告しようもない。
控えの女はふたりの結合の成果を確かめ、結合に至らぬなら手伝いをせざるを得なかった。
それには秘密の分を覆っている人妻の衣服を剥ぎ取る必要があった。

きつく触れ合う男女の肌の間に手を差し込んで人妻の衣服のボタンを、フックを外し引き下ろしにかかった。
手を差し込む際、不覚にも露木の亀頭冠に指先が触れた。露木は僅かに控えの女を手伝うために腰を引いた。隙間から怒張が弾き出た。
その瞬間、露木の亀頭冠が見事なまでに膨らみカリ首を逆立て切っ先が控えの女の顔を睨みつけた。

犯されまいと思わず後ずさりした。
下手に手を出すと犯すと露木の切っ先が控えの女を威嚇したような気がした。
これまで味わったことのない露木が奏で、人妻が受ける男女の絡みの荘厳さに、得も言われぬ潤みを覚えた。

その露木の男根は、相変わらず人妻の腹部にあてがわれ、腹壁を通じて子宮に刺激を加え続けていた。
人妻はこれでもかというほど恥骨を突出し、挿入を求めるが立位では悲しいことに人妻の背は低すぎて届かなかった。
首に手を廻し、必死で露木の身体を這いあがろうと人妻はもがく。露木も人妻も下腿は人妻から溢れ出た潤みが滴って濡れて光っていた。人妻の足の親指が盛んに露木のくるぶしをなぞり始めた。限界が近づいていた。

ほどなくして露木は人妻の臀部に手を廻し、抱え上げ、その棹を人妻に与えた。
「あああっ、あんあん・・・」強烈なのけぞりの後、外に響き渡るほどの絶叫がこだました。
十分すぎた。この挿し込みで人妻は白目を剥いて逝ききった。

ゆっくりと人妻を布団に横たえると引き抜いたばかりの棹を控えの女の眼前に、どうだと言わんばかりに据えた。
口で奉仕しろと切っ先が命じてきたような感覚にとらわれた。
夢に浮かされたようにおずおずと手を伸ばし、人妻の愛液でぬらぬらと光り輝く棹を握りしめるとぽってりとした唇で亀頭を含んでいた。

頭髪ごと頭を鷲掴みにされ押し付けられる。口腔内で一気に亀頭冠が膨らみを増し、棹が青筋を立てて脈打った。
控えの女は夢中で口腔性行を試み、皺袋の裏を舐め蟻の門渡りに唇を這わせた。その間にも火がついた陰部から盛んに潤みが溢れ、太腿を伝い床に滴り落ちていく。これが貫くのかと思うと全身に戦慄が走った。
夢中で気づかない間に露木に乳房と乳首を奪われていた。

弄ばれるまでもなく、控えの女の乳首は天を向き欲情を伝えていた。
露木は女を立たせると人妻にした。同じことをこの女にも施した。
「見ただけではわからない部分もあるんじゃないのか?」否も応もなかった。

「・・・あああ、本部に見つかったら・・・」
「報告したいのか? こうされたと」
「いいいっ、なんていう男。よっ、よくも・・・」後は言葉にならなかった。

女の中に挿し込んだ怒張を何度も脈打たせ、亀頭冠で肉球を擦りあげてやった。
露木の肩に歯形を残し、背中に爪でかぎ裂きをつけながら女は無言のまま逝った。

報告書は簡潔明瞭に書かれた。最後の部分を除いては真実を伝えていた。最初の試練をこれで通過した。
報告書を書いた控えの女に、露木はあとになって再び会うことになる。


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廃村に漂う黒い影 塞の神(さいのかみ)を献上

女陰を捧げる塞の神(さいのかみ)を献上
さいのかみとは廃村を含むこの周辺の村々を行き来する旧道(山道・獣道)の境界に村の守り神として祀られる神のことである。
かつて廃村の村には夜這いの慣習があったと以前にも述べた。

よその村々から、己の村では相手をしてくれる女が足りなくて処理できない男どもが越境し女を抱きに来る。この夜這いを災難の源、悪鬼と称し、これが押し寄せるのを防ぐため、さいのかみには威嚇を示す男根が祭られることが多かった。
それは御幣やしめ縄で場所を特定でもしなければ気づかないほど粗末な、森と同化し自然に溶け込んだ神であった。
道祖神(どうそしん)のような立派な地蔵が安置されているわけではない。

この塞の神は、誰も踏んだことのないと称する小石(あくまで自己判断)を難儀しながら見つけ出し、拾ってきて祈願のためお供えする。それが小山のようになり本尊となった粗末なものだ。
その塞の神の安寧を願うため、村の女たちは小石を持ち寄り奉納し、その前で陰部を開帳し神を安らかしめ子孫繁栄を願った。
ここでいう「塞の神(さいのかみ)の献上」とは神々しい女陰を捧げるという意味である。


夜も明けぬうちに美香の見張りについていた屈強な男たちは姿を消していた。
変わって入ってきたのが美香を山荘で開発し続けた幹部だった。

元次席検事、伊集院司
名前からも氏素性が読み取れるほどの名門の出でありながら性格は捻じ曲がり、庶民など人間とも思っていない男だった。
控えの女がうやうやしく飲み物を用意している男こそ、今日のゲスト。地元出身の代議士田辺勘蔵その人だった。「塞の神を献上」この一言で田辺はすべて了解した。

伊集院は控えの女を遠ざけると田辺議員に向かってこう耳打ちした。
「これから御眼にかける女は現役の検事で、先生を愚弄しようと企てたことのある、あの難波英彦の娘です」
田辺はこの言葉に驚き、陰湿な薄笑いを浮かべた。

伊集院は控えの女に命じて田辺に対し、わからぬ程度に飲み物に媚薬を入れさせた。
田辺が飲み物を口にして、およそ30分も過ぎたころになってなにやらそわそわと落ち着きが無くなり出したのを見て取ると、美香の部屋への案内を控えの女が告げた。
田辺に差し出した、その同じ種類の媚薬を頃合いを見て美香にも与えてあった。

薄着を着せられベッドで待つ美香の元に田辺が送られた。
田辺に落ち着きがなくなっていったのも無理はなかった。飲み物によって腹腔内に熱いものがこみ上げ、焼けつくような感覚が襲ってきたからだった。
ベッド上の美香も同じ状態になりつつあった。ゲストを差し置いて自慰にふけることは固く禁じられていた。燃える場所に触れ、確かめたい衝動を押し殺しゲストを迎えた。

伊集院によって仕込まれた女がどれほどのものか。田辺は美香の仕上がり具合が気になって仕方がなかった。
美香の待つベッドの淵に腰掛けると悠然と滾る男根を晒し、女の反応を楽しんだ。
たおやかに横たわる美香。しかしその乳房の硬さは常軌を逸していた。乳首は完全に尖りきっている。

なにより部屋に入り一番に気づいたのは女が発する淫臭が部屋の隅々にまで満ちていたころだった。
田辺を見据える美香の目は男根に注がれ微動だにしない。
我慢しきれなくなったのはむしろ田辺の方だった。男根が燃え盛り火を感じ、思わず手を添えた。「どうだ、これが欲しかろう」言い終わるや否や滾りを己で擦りあげていた。

それで許されたと解釈した美香もまた、自身の秘部に指を挿し込み掻き回し始めた。
雄たけびを上げながら田辺も美香も自慰にふけった。擦りの力でそこまで田辺は滾りながら射精感はついぞ湧き起こらなかった。
美香が自慰で昇りはじめ、伊集院に仕込まれた癖で尻を高々と持ち上げた。それが「したい」のサインかと解した田辺は滾りつ戻りつする男根を美香の秘部にあてがった。

半立の亀頭が壺をなんとか切り裂いた。これに美香の肉球が見事に反応した。口腔性行以上に見事なまでにふにゃちんに襞を這わせ雄々しくさせた。田辺が目にした美香の陰唇の卑猥さと尻の見事さ、揺れる乳房に翻弄された。壺口から臭い立つ淫臭が鼻腔を貫き老害の脳天に一撃を食らわせた。
冷徹な田辺の男根から精液を搾り取るのに、それほど時間を要しなかった。
一度果てて、それで終わったと勘違いした田辺は疲れから横臥した。その田辺を跨ぎ、半ば強引に指でこすって復活させ壺に送り込んではしごき続けた。

わずかの時間で田辺は美香によって精気を残らず抜かれ、足元もおぼつかないほどの老人に立ち返った。入浴を済ませ美香の体臭をすべた洗い流し、着替えた田辺は早々に帰途の意思を示した。次の予約も忘れなかった。
伊集院にとってもそこまでが田辺のアリバイ工作の限界だった。
田辺は満足し切って部屋を出た。伊集院はほくそ笑んだ。田辺の弱みを、これで完全に握ったと思った。



地下駐車場の車の中で待機していた用心棒たちは伊集院がゲストを伴って降りてくると、入れ替えに部屋に急行した。
欲情し切った美香をそのまま放置していては、いかに控えの女といえども押しとどめることは不可能に思えたからだった。
部屋に辿り着くと男たちは血眼になって美香を探した。脱走でもされた日には自分たちもただでは済まなくなる。

美香は控えの女に組み伏せられていた
懸命に探し、見つかった先はゲストを迎えるベッドの上だった。
美香は控えの女に組み伏せられていた。
美香が逃げないよう手を打つ、男が思いつかなかった最も有効な手段を控えの女はこともなげに行っていた。

控えの女の指や舌がヌメヌメと美香の肌を這いずりまわり、陰部には身動きできないように逞しいローターが唸りを上げ食い込んでいる。

女の弱点を知り尽くした責めだったが、控えの女のそれは陰湿なものがあった。
肝心な時になるとスッと手を引いて簡単に逝かせようとしない。
美香は体力が尽きるまで控えの女に弄ばれ、息が続かなくなり苦悶のうちに、やがて屈した。

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廃村に漂う黒い影 禎一の死

寛治は後ろから散々弄った合同捜査本部による一連の捜査は陰の協力者の力を得て徐々に進み始めた。
反面、美香の情報は露木が人妻を使った試験に合格してからというものプツリと途絶えた。
捜査が進んで参考人招致、或いは国会での証人喚問にまで漕ぎ着けたとしても、肝心の誘拐・凌辱と人身売買に関し証言が取れなければ苦労も水の泡となる。露木は焦った。

これまでに得た美香に関する情報を分析すると、一般的な凌辱を受けてはいるものの比較的大切に扱われているようだったが、情報が途絶える直前に得た噂では、快楽の極致をある官僚に与えるため薬が用いられると聞き及んでいた。
これがもし本当なら美香は遠からず精神に異常をきたす。証人として証言台に立つ前に廃人にされてしまう。
もはや一刻の猶予も許されないと感じた露木は、独断で捜査に走り始めた。

元々の始まりが足羽寛治の女癖の悪さにあった。
足羽家が所有する土地や建物の権利書を奪って姿を消した貞子の足取りを追えば、或いは美香以外の何かを得ることができるかもしれないと嗅ぎまわった。
散々探し、行き着いたのが元次席検事が現職だったころ住んでいた屋敷近くに秘密の隠れ家があるという情報を得た。

古ぼけた、もう使われなくなって何年もたつような貸事務所風のビル、その一室だった。
ピッキングで侵入した直後に何者かに襲われた。
多勢に無勢、なすすべもなく捕らわれた。

ビルに地下倉庫に監禁された。
廃村で捕らわれたときのように僅かの水とひとかけらのパン、それにインスタントのスープが日に一度届けられる。
それ以外の時間は物音一つしない暗黒の闇の中で過ごさなければならなかった。

徐々に体力が奪われた。
筋骨隆々だった身体は栄養不足で悲鳴を上げた。
何より苦しかったのは湧き起こる妄想だった。無音の闇が露木を苦しめた。

その闇から、何の前触れもなく解放された。
救ってくれたのは廃村で露木を真っ先に捉えた中津真一だった。
実は中津真一も父や母の真実を知るためにこの事務所の周辺を探っていた。露木が捕らわれたとき、たまたま事務所の隣室に外壁をよじ登り窓をこじ開け侵入し様子をうかがっているときだったという。

地下室の露木の体力が限界にきて、安心し切った見張り員が女と酒を求め場を離れた。
その隙に真一は地下室に潜り込み、露木を救い出すことに成功した。
アジトに露木を連れ込み介護してくれた。真一の話によると、最初に露木たちが村に現れたとき、真一は先に乗り込んできた伊集院の手先として働かされ、身動きできなかったといった。

露木たちもまた、村を破壊しようとする一派かと疑ったから拉致したといった。
この活動の最中に癌に侵された足羽寛治は過去について何も告げず死んだ。葬儀はひっそりと身内だけで行われた。
かつて、周辺の村々でその名を知らぬものなど無いと言われた資産家の淋しい死だった。49日に列席した真一は主となった正人の妹で他家に嫁いだ晴美の口から、夜逃げした貞子と父寛治がしでかした悪事を聞かされた。

死ぬ間際になって寛治は枕元にいる女が我が子晴美とは知らず譫言を言った。それが真一の母、頼子を寝取ったときの話だった。

中津家の屋敷は広い。家の周囲をずらりと生垣が囲っていて外部から中の様子は覗えないが、唯一覗えるとすれば裏山に登って、その中腹から見れば家の裏側にある若夫婦の寝室だけは池越しに覗き見ることができる。
その日の朝早く、村落に機械音が響き渡った。中津禎一が農地を耕すため、いち早く買い入れ春の田を耕し始めた耕運機の音だった。
足羽寛治は憎々しげにこの音に聞き入った。足羽家には金がある。だが寛治には耕運機を扱うほどの技量はない。扱えるのは金と女だけだった。

当時の耕運の主流は牛だった。新型耕耘機とは比べようもない。悔しくて仕方なかった。禎一が田を耕す様子を覗き見ようと中津家の裏山に登った。
ふと、中津家に目をやると奥の部屋で妻の頼子が生まれたばかりの民子に乳を含ませていた。世間にぬかっては病弱と偽ってはいたが、寛治の目には眩しいほどの白く豊かな乳房に映った。
禎一が耕運に夢中になっている間に、これまでになく打ち据えながら寝取ってやろうと野心が湧いた。

寛治は山を下りた。
平然と夫婦の寝室に出向き、民子に乳を含ませている頼子に向かってこう言った。
「しっかり吸わさんと、残ると乳が痛むぞ」
「この子ったら、寝てばかりいて吸わなくて困るんですよ」

「どれ、見せてごらん」
こういったかと思うと、民子が吸っている反対側の乳房に手を伸ばし、揉み始めた。
「うん、だいぶ硬くなっとる。吸わんとのう」言い終わるや否や乳首を舌で転がし、勃ってきたところでおもむろに吸い始めた。

「子供を寝かしつけたら水車小屋に来たらええ、吸うちゃるけんう」
「寛治さんたら・・・ちょっと待っててくれる?」
頬を紅に染め頼子は身を揉んでいる。寛治はしめたと思った。開いて観ないでも頼子は濡れ始めている。寛治の長年の感は外れたことがなかった。

中津家の裏庭にある池に流れ込む水路がある。その水路に沿って小路が上流に続いているて、ものの10メートルも辿ると水路の分岐点があり、一方は中津群落が使う水車小屋に通じていた。
村道と中津家の生垣を挟んだ僅かな土地ながら水車小屋は竹林の中にあった。
寛治は頃合いを見計らって禎一の妻、頼子を水車小屋に誘い出した。

禎一は真面目一方の勤勉家だった。
妻の頼子が二番目の子供、民子を生んだことで妻の身体に負担はかけまいと夫婦生活を遠慮し、それが村で誰よりも早く耕運機を取り入れ工作に精を出す情熱の方に皮肉にも向いた。
だが、病弱に見えて頼子は女の性だけは人一倍強かった。病人のように透き通る柔肌の奥で女の情念だけがゆらゆらととどまることなく燃え盛った。

それを見抜いていたのが寛治で、新婚で嫁いで来た早々、昼間密かに忍んで頼子の元に行って半ば強引に抱き寝取ってみたときの頼子の、吸い付くような襞と終わってなお放すまいとすがりつく肉壺の姿態。根っからの淫乱と知ってそれ以降幾度となく誘いかけ指で嬲りはしたが合意には漕ぎ着けないでいた。
水車小屋なら夫からは見えないが、絡み合う頼子と寛治からは田んぼで汗を流す禎一は良く見えた。このことを頼子の耳元でささやけば、おそらく今の状態なら頼子は興味を示し、男欲しさに寛治の言いつけに従いはすまいか。この、咄嗟の目論見が寛治に幸運を与えた。頼子は心底男根に餓えていた。
夫に見られながら他の男と情を交わす。頼子は燃えた。忍び込んできた頼子に情交を言い含める必要もなかった。乳を鷲掴みにし、陰部に手を挿し込むと、そこはしとどに濡れそぼり窮状を伝えてきた。あとはただ、それを舌先で拭い取り、亀頭をあてがうだけだった。水車の音にかき消されたとはいえ声を限りにして頼子は悶えた。立ったまま後ろから他家の旦那、寛治に挿し込まれ、その様子を夫が見ている。その羞恥に尻を打ち振った。

初乳が性興奮のため滴り落ち始めていた寛治は後ろから散々弄った後、前向きにさせ片足を持ち上げながら挿し込んだ。憧れていた頼子の恥骨を突き回すことができた。愛する女の腹部に己を押し付けることができた。目の前の、先ほどまで与えていた乳首から、寛治にしてみれば初乳が性興奮のため滴り落ち始めていた。あわてて口に含み強く吸った。甘い母乳は寛治の男根にさらに一層力を与えた。
頼子は狂ったように身悶え何度も何度も逝った。棹は、下腹部は完全に頼子の潤みで泡立つほど湿った。風通しの良い水車小屋の中で淫臭があたり一面に満ち満ちた。
夫の禎一に放置され、男欲しさに狂った。溜りに溜まった澱が、膿が一気に陰部と言わず乳・腋といわず噴き出した。淫水は後から後から湧いてくる。寛治も狂喜してこれをすすった。切っ先は深部を何度も突き上げ襞をこねくり回した。

寛治はしたたかに頼子の膣奥深く放出するとその場を離れようと、一旦は物陰に潜みながら裏道を抜けようとした。
ふと、思い直して禎一から良く見える村道に、禎一が耕運機をこちらに向け耕しながら戻る眼前に時を合わせ、さも意味ありげに水車小屋から飛び出し、そのまま川上の自宅に急ぎ足で向かった。

水車小屋へは、中津家の許しを得ない他の群落のものの出入りを堅く禁じてある。禎一が大工の真似事をし、こしらえた自慢の水車小屋だった。村落に唯一ここにしかない。

その掟を破って意味ありげに水車小屋から飛び出した。しかもその裏手には中津家の夫婦の寝室がある。
禎一は真っ赤になって怒った。耕運中であることも忘れ、寛治が去っていく方向に耕運を急いだ。禎一の命運はそこで尽きた。
耕運機が田のあぜ道を乗り越え、田へ通ずる川べりに沿った耕運機では通ることさえ難しい幅の小路を駆け下り始めた。耕運のための十分なメタルを前部に載せたままにである。一方は家の二階ほどの高さのある崖である。うまく下ったとしてもその先の幅1.5メートルほどの小さな橋に直角にぶち当たる。勢いを考慮に入れれば、どちらに転んでも川に転落する。力ずくで引いた瞬間耕運機の片輪が道の法面に乗り上げ一気に崖に向かって突進した。

進行をレバーを切って止めればよかったものを耕運機大切さから力ずくで引き戻そうとし、ハンドルに煽られた。ハンドルの上に身体ごと乗ってしまった。

崖下の川には畳半分ほどの平たい、頼子のためにと父の定雄が集落の衆を使って据えさせた洗濯足場用の真新しい畳石があった。
禎一の身体が先にその畳石の上に大の字になって落ち、その上に大切に扱ってきた耕運機が降ってきた。胸で受け止める形になってしまっていた。皮肉なことに妻のために用意した畳石の上で、大切に扱ってきた己の女体ではなく耕運機にのしかかられたことになる。
即死だった。禎一の死。川にはその日、延々禎一の血が流れ村落にその悲壮を告げた。

中津家では頼子が集落のものに対しても普段、ろくろく顔出ししなかったことを幸いに、極秘裏に実家に帰され、「禎一はとうに頼子と別れていた」と葬儀列席者には告げ、「ひとり身になった淋しさのあまり鬱になって耕運機に煽られ死んだ」ということにした。
真一が9歳になったときのことだった。田舎のこととて何事も極秘裏に扱われ、成人するまで真相などわかるはずもなかった。少なくとも貞子が寛治と出来、部落を去るまでは。

一家離散した中津家の真一は都会に出たあとは、お決まりの下り坂を一気に下った。
職もなく放浪の果て、生まれ育った廃村に帰れば多少でも食いつなぐだけの何かが残ってはすまいかと帰省し、そこで貞子と寛治の密会を知った。
目的など無い、時間を浪費するだけの日々のはずが、中津家を追い込んだ寛治を懲らしめる目的に費やされるようになっていった。真一は父禎一に似て頭だけは切れた。

中津真一にとって恨むべくは足羽家であり、寛治であって美香ではない。
廃村に迷い込み、任務とはいえ己が拉致して組み敷いた。あの美麗な美香ではないと悟った。
それ以上に、あのとき己を包んで扱きあげ、身を揉んで責めに応えてくれた塞の神様の美香こそ助けるべき対象だと、真から思った。命と引き換えでも悔いはないとさえ思った。


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