廃村に漂う黒い影 交際倶楽部の女王蜂
待遇は至れり尽くせりだが、唯一不便と言えば部屋から一歩も外に出ることは許されなかったことだった。
玄関わきの控室には常に居住空間を護るボディーガードが数人待機していて抜け出すことなど不可能だった。美香はひたすら、ここを利用することができるゲスト、セレブを待つ性奴隷の身となった。
部屋の登録は美香の知らない女性名となってはいるが、バックについていたのは交際倶楽部だった。交際倶楽部の女王蜂、それが美香に与えられた称号だった。
通常なら顧客は倶楽部を通じて紹介され、指定されたホテルのラウンジなどで顔を合わせ、気に入ればデートとなる。紹介までが有料で、デートの段階になると自由と詠われてはいる。
それが美香の場合、万が一を考慮し顔を合わせることなく直接ゲストを送り込んでくる。
見合いもせず結婚すると思っていただいて正解のような方式を取ったところが超セレブ向けと言われるゆえんだった。
ゲストは美香との時間を過ごす間はこの世に存在すること自体なくされ、つまり完ぺきなアリバイ工作がなされて後、この部屋に通される。
美香と蜜の時間をすごし、何事もなかったかのように普段の生活に戻る。その一部始終を倶楽部が取り仕切った。セレブの性事情という武器で首根っこを押さえたが、秘密裏に事を運ぶのはそれなりの辣腕なエリートが必要だった。
それだけに法外な報酬が必要とされた。
相手が相手だけに女の身元がしっかりしているものでなければならず、その点美香は親子そろって検事の家系、しかも震い付きたくなるほどの美人で性技に長け蜜壺も最高級品と言ってよかった。
案内が始まると、一度利用したゲストは必ず次の予約が、しつこいほど入った。
淫靡を極めた開発を施され熟れた美香は、ゲストだけでは満足し切れずゲストが去ると物足りなさに惑乱した。スポンサーは様子を見ながら美香のため特別あつらえの男根をあてがった。
それもAV男優などではなく、れっきとした身元の保証された。しかも持ち物も性技も長けた相手を別の女を使って幾度か試し美香の元に送った。その相手も秘密を守るためちょくちょく変え、使い終わった男は闇から闇に葬った。
露木は、美香が捉えられていた山荘からこのマンションに移送されると、ほどなくしてなだれ込んだSWATによって助け出された。
警視庁と県警、それに検察庁の合同捜査本部は第一に美香の安全を考慮し探索、襲撃の機会をうかがっていた。
美香がマンションの地下室の駐車場で車から降ろされエレベーターに乗せられ、そのエレベーターがどの階で止まったかを確認すると山荘に攻撃をかけた。
噂にたがわぬ美人検事の美香を性奴隷にという当初の目的を果たした一味はアジトを放棄し、山荘はほぼ無人に近かった。
残っているものと言えばカムフラージュに使っていた管理人風の夫婦と周囲を、それと知らず取り巻く中津真一の一味数人だけだった。
外部との連絡を一切遮断したのちの襲撃であっさりと山荘は堕ちた。
合同捜査本部の別班は廃村にまつわる金の流れを追っていた。
大規模開発の裏に、地元出身で次期大臣の椅子を狙う議員の名前がいち早く捜査線上に上がっていたが、いかんせん裏が取れなかった。
そこで目を付けたのが、かつて美香の父親難波英彦に尻尾をつかまれ検事総長の椅子を棒に振った元次長検事の存在だった。
汚職のうわさが飛び交った直後に依願退職し、姿を一時くらましていたが、いつのころからか議員の私設秘書として陰で辣腕をふるうようになっていた。
その、姿をくらましている間の足取りを追っていた捜査班は、やがて元次長検事の周辺に妙な女のうわさが流れていることを嗅ぎ取った。
妙齢な人妻が元次長検事と出会った直後から姿をくらましているというまことしやかな情報が匿名で転がり込んだ。拉致後殺害されて遺棄されたとみられる女の足取りを追うために配布された写真を、なんとはなしに見た難波英彦。
そこに映っていたのは、かつて家族にも妻にも内緒で通いつめ紹介されて寝た女の顔だった。
悩んだ挙句、難波は露木にそのことを、暗に「誰彼ががこの女を見た」とは言わず、その部分は言葉を濁しながらも知り得た情報を告げた。
露木は聞いた直後に難波に何があったのかを悟った。口惜しかったが露木にも納得するものがあった。最初の糸口は実の父親が交際倶楽部を利用した。組織は直ちに難波英彦の身辺を洗った。美香の存在を確かめ機会を狙っていた。
露木の眼前で執拗に組織の幹部は美香を凌辱した。
美香に恐怖心を与え、捜査から手を引かせるためならあれほど執拗に凌辱はすまいと最初は高をくくっていた。ところが相手は本気で美香を抱き始めた。しまったと思った時には遅かった。
美香の膣を開発し、中逝きを教え込めばやがてそれは立派な交際倶楽部の華として仕え、彼女の美貌と性技をもってすれば官僚をも手玉に取ることができると踏んでのことだったのかと気づかされた。
それが正しいとして、唯一の救いは華やかな性奴隷として育て上げた女を粗略に扱い、まして殺しはすまいという安堵だった。
組織に近いある人物の密告により、美香を楽しませるために逞しい男が定期的に当てがわれていることを知った露木は、知り合いの医師に頼み込んでプチ整形をした。容姿を変えて美香の元に忍び込もうとした。
幸いにも、露木には幾人かの女性ファンがいた。
美香の元にと心に決めた露木は、この女性たちを口説き落とし連日連夜性技を磨くために抱かせてもらった。
抱かせてもらったというのは、抱こうと決めて口説きにかかると、取ってつけたように女たちは高飛車に出た。餓えた男と鼻先で笑った。
唇ひとつ奪うのにもいろいろと条件を付け、露木を翻弄した。
その気になって女たちに触れはじめると露木自身が興奮し、射精感が高まって収まりがつかなくなる。不覚にも夢精の日々が続いた。
それを女たちは見て喜んだ。嵩にかかって露木をからかった。与えるとは言わず匂わす程度で、ありとあらゆるものを露木にねだった。
悔しさに歯噛みしながらも露木は黙って要求に応えた。
そうして幾日も過ぎたある日、急に女の方から露木を遠まわしに誘ってきた。
露木の要求が最後の段階、指を下腹部に挿し込みたくで行きつ戻りつしていたが、その日に限ってあっさりと迎え入れてくれた。
女が「したい日」だったのだと、後で知って地団太を踏んだ。こんな安物の女ごときにと思った。
だが初手は露木の負けだった。我慢する日が長すぎて女の肌に亀頭が触れた途端に外で溢れた。女と一緒に笑うしかなかった。だがその夜は、露木の腰が砕けようかというほど女は幾度も迎え入れてくれた。危険日だからゴムと言っていたものが間に合わなくなると生でよいからとせかした。
心底疲れ果てた。そこで知ったのは「動かざること山の如し」だった。
雄々しさを保ったままほどほどに挿し込んで腰を使わず尾骶の括約筋だけつかって棹を蠢かし、ヌメヌメと肉球が棹を這いずりまわるのを待つ。
「したい日」を最大限に引き出し終えた時こそ女体は惑乱を起こす。女の様子に合わせて勃たせ、逝かせきって後に萎ませ耐える。全て右脳の操りだった。
自信を取り戻した露木は次第に女を乗りこなせるようになっていった。
女を責める方法を覚え始めると、不思議と次の女からも誘われるようになっていった。
女子会という妙な繋がりの中で件の女の露木自慢があり、それを聞きつけた他の女が露木を寝取ろうと画策したものだった。芋づる式につり上がったが、露木にすれば勿怪の幸いだった。秘密だろうがなんだろうがとにかく試した。鍛えた。女たちの下腹部に飽きると美香の苦悶する顔や性器を思い起こして奮い立たせた。
裏の世界で噂になっている、逞しくするためのあらゆる方法を用いて女連中を相手に試した。
取り巻きの女性たちを使って射精を自由にコントロールできるまで鍛え上げた。指も口腔性行から膣・菊門、更には乳房で揉みあげるところまで幾度もこなし、菊座に締め上げられしごかれても我慢できるようになった。
新人デリの中に震い付きたくなるほどの美人がいると聴けば、すぐに飛んで行って抱かせてもらい 心理的にも試した。そして見事組み伏せた。
高身長に甘いマスク、鍛え上げた筋肉と逞しい男根を武器に露木は交際倶楽部の牙城に単身乗り込んだ。
いわば道場破りの心境だった。「ホスト志望」と伝えた。己の可能性を試したく、興味本位であることも告げた。
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