義理マンに屈した夫婦 知佳作
まさに外注を知らぬは亭主ばかりなりでした。 莞爾さんはともかく美澪さんにとって真の義理マンは年に一度で十分だといつの頃からか本気で考え始めていました。
そうは思えどいざ愛おしい人に出逢おうするとき最上の貢物をと考えると今のやり方では義理マン無しには得ることが出来ません。
それに何事も無い風を装おうと思うなら世間をも誤魔化さねばならず義理マンこそが最も隠し玉になるであろうことを美澪さんは自覚していたんです。
下薬研 (しもやげん) の本業である漢方が廃れ始め加納家も衰退の一途を辿り、とても夫婦がそっぽを向き合ってこの先暮らしていけるわけがないからでした。
年に一回と考えていたものが月に一回になり週に一回になり、終いにはそれが夫婦の日常のサイクルとなり暇さえあればどちらからともなく手を伸ばしまさぐり合いその果てにまぐわうようになってしまったのです。
貧乏人の子沢山と言いますが家業が左前になればなるほど人は寄り付かなくなります。 貧してのちは前田 (まえだ) の佳織さんとも縁遠くなり日々何が楽しみかと言えば夫婦でまぐわうぐらいしかなかったのです。
「おい! こんな時間にまだ布団上げていないのか」
「この頃腰が痛くて重いもの持ち上げられないのよ。 そう思うならあなたが上げて頂戴」
腰が痛くなるのも無理からぬこと、仕事が無いものだから野菜と米ぐらいしか嫁に与えてやれないんです。
「あの薬草はもう引き取り手がなくなったの?」
美澪さんからすれば佳織さんをも誑かした媚薬ならどこへ持っていっても売れるはずと思い込んでいたんですが……
「し~ 大きな声で薬のことを言うんじゃない」
莞爾さんが止めるのも無理ありません。 自生している大麻草は確かに媚薬のような効用はあるものの現在では国を挙げて撲滅運動に乗り出しているからでした。
「売れるものなら儂だって売ってる。 それが出来んからこうやって…」
「漢方の薬でしょ? わかってるけど時代遅れじゃ引き取り手がないんだし…」
朝鮮人参に似ている竹節人参もあらかた取り尽くし、もうどこを探しても見当たらなくなっていたんです。
自分で云っておきながら莞爾さん、その万年床に横になりました。
「疲れたら何時でも横になれるんだから寝床を敷きっぱなしにしておくのも生活の知恵よ」
「それもそうだな。 お前もこっちへ来い! 」
莞爾さん、その気になったらしくもう履いていたものをすっかり脱ぎ捨てているんです。
「またなの~? 昨夜だってやったじゃない」
「何を言うか! 使ったって減るもんじゃあるまいし」
美澪さんが何時までも義道さんや貞三郎さんにこだわるのはそこいらが違うからでした。 莞爾さんは何故かふたりに比べ使っても使っても減らないんです。
「何を食べたらそんなに元気でいられるわけ? ウチは生身だから躰が持たないわ」
「何おって… お前が作るもの以外口に入れようが無いだろうが!」
言われてみれば確かにそうなんですが、もうここしばらくは日に何回も迸らせていたんです。
(女の人と接する機会すらない竹谷 (たけだん) だって2回目となると薄いのに…)
自分に内緒で何処かで迸らせているんじゃないだろうかと、思えば思うほど一刻でも早く出逢ってヌキたいという想いに駆られる美澪さんでした。
「こんな時中 (なか) の史帆さんでも訪ねてきてくれたら良いのにね」
「史帆さんが来たらどうなるんだ?」
「薬草の話しよ。 それとも何? 前田 (まえだ) の佳織さんの方が良いとでも?」
「何をバカなことを!!」
心の内を見透かされたようで言い訳が出来なくなったのか莞爾さん、そそくさと衣服を身に付け何処へやら出かけて行ってしまいました。
妙な言いがかりをつけ怒らせてしまったものの美澪さん、こんなささやかな生活でも莞爾さんがいたからこそなんとか成り立ってるんだということは百も承知していました。
働く気持ちにさせない限り加納家は廃れてしまいます。
竹節人参でも何処かに目を出していないかと裏山をうろつき始めました。
そんな美澪さんを莞爾さん、物陰に隠れて見張りました。 何時までも自分だけが前田 (まえだ) の佳織さんの件でチクチク甚振られたんでは夫婦和合など有り得ないからでした。 どんなことをしてでも女房と乳繰り合う輩を見つけ灸をすえてやるつもりでした。
下馬見川を挟んで対岸にそびえたつ山の中腹に出向き、そこから浮気をするために出逢うであろう場所が此処ではないかと決めつけ、我が家の裏山を睨みつけていたんです。
美澪さんが裏山で薬草探しを始めて間もなく、頂上付近の藪が吹き渡る風の影響とは思えない揺れ方をしたんです。 視力には絶対の自信がある莞爾さんはその変化を見逃しませんでした。
野山に慣れてない美澪さんだけが黙々と刈り落としの中を腰をかがめ薬草を探し回っていました。 その美澪さんに向かってそれと悟られるほどの速さで何かが頂上から降りてゆくんです。
莞爾さんは居ても立っても居れず山を駆け下り我が妻の元に駆け寄り訳の分からない雄たけびを上げてしまったんです。
「きゃ~ なになに?」
「なにとは何だ~ お前こそ…」
そこまで言い終えた時、藪の中に潜み美澪さんに忍び寄っていた何かが慌てて山上目掛け駆け上って行ったんです。
「このアマめが~!!」
「なにするのよ!! ウチが何をしたていうのよ」
こうなるともう何を言っても無駄でした。
自宅に引っ張り込むや否や莞爾さん、万年床に美澪さんを押し倒し馬乗りになって折檻し始めたんです。
莞爾さんにとって妻がよその漢によって開かれることなど許せるはずがなかったんです。
「誰と待ち合わせしてたんだ! さっさと白状せい!」
「誰とって!? ウチが猪とまぐわってたとでも!?」
一瞬固まる莞爾さん
「猪っだって!? なんでそんなもんが…」
「あらっ 猪だってお腹すくでしょ? あなたの食べ残しをコッソリ上げてたのよ」
しまったと思った時にはすでに遅く美澪さんのオ〇ンコに莞爾さんの怒り心頭のマ〇が突き刺さっていたんです。
「なんだかんだって下手な理由付けしてえ~、ホントはヤリたかったんでしょ?」
そう言いながらも美澪さん、あの時竹谷 (たけだん) の爺様と見破られたらどうしようとどぎまぎしていました。
竹谷 (たけだん) の爺様は入谷村でも有名なほど体躯に優れていて獣の如くの山を駆け回ることなんか普通にやってたんです。
そんなことがあったものだから美澪さん、いつも以上に燃えご主人のマ〇を締め上げました。 朝誘われた時すっかりその気になっていたのに話しがかみ合わなくなって諦めかけていたんです。
ご主人が寝取られではないかと勘違いし強引に推し進めてくれたことでこれまで以上に興奮極まりない夫婦性活が持てたのです。
出来ることなら前田 (まえだ) の佳織さんのオ〇ンコに注ぎたいと出し惜しみしていた膿をご主人、この日は奥さんのオ〇ンコに残らず注いでしまいました。
美澪さんにしても久しぶりにご主人にしがみつき中出しを乞うたんです。
竹谷 (たけだん) の爺様はそんなふたりの様子を障子ごしに聴き美澪さん欲しさに擦り始めてしまったのです。
人妻という熟し切った性がひとたび好みのマ〇をオ〇ンコで咥え込むとなかなか放そうとしないのを知っていたからでした。
A married woman who feels sexually excited
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