惠の熱い言葉に応えるかのように、私は無意識のうちに惠の手を握り締めていました。
手は透き通るようにほの白く指は驚くほど華奢でした。
それに風呂上りだと言うのに、早くも冷たくなっていました。
「あ、
冷たい手……」
「うちの手、つめとおすやろ?心が冷たい証拠どすやろかぁ」
「ははははは~、そんな訳ないじゃないですか。面白いことを言う人だなあ」
私がそういった時、惠は突然私の胸にもたれてきました。
女性特有の甘い香りが匂い立ち、私はくらくらと目眩を起こしそうになりました。
「裕太はん……」
「惠……」
惠は
浴衣姿の私の胸に顔をうずめ、肩先に手を置き甘えたような仕草を見せました。
私はたまらなくなって、惠の頬に手を添え
唇を重ねました。
惠のほんのり温かい唇の感触が伝わってきました。
軽く合わせたつもりの唇が、いつのまにか強く吸い彼女を求めていました。
惠も拒むことなく、私のキスに応えてくれました。
私が舌を差し込むと、彼女も舌を絡めてきました。
「あぁぁ~……裕太はん……うちを愛しておくれやすぅ……」
「惠……あぁ、好きになりそうだ……」
(チュッ……チュッ……ムチュッ……)
唇を合わせながら、私の手は
浴衣の上から惠の胸元をまさぐっていました。
弾力性に富んだ胸の膨らみが私の指に伝わってきました。
私は早くも心がとろけそうになっていました。
その時、広縁の少し内側に敷かれている床が目が入りました。
私は惠を抱えたまま数歩進み、そのまま敷布団の上に惠を下ろしその上から
覆いかぶさりました。
覆いかぶさった私はむさぼるように惠の
唇を奪いました。
浴衣の胸の合わせから指を差し込もうとした時、惠はつぶやきました。
「
灯りを消しておくれやすぅ……」
さあこれからと言う時に消灯を頼まれた私は、些か水を差された感は否めませんでした。
しかしよくよく考えてみると、煌々と灯った明かりの下で彼女を抱こうとした私の無神経さが恥ずかしくなりました。
私は電気のスイッチを探し部屋を見渡しました。
まもなくスイッチが見つかったので豆球だけを残し消灯しました。
真っ暗になってしまって惠が見えなくなってしまうことがすごく残念だったので、例え豆球でもいいから点けておきたかったのです。
だって憧れの女性がまもなく演じる恥じらいの姿を見てみたいのは、男として当然のことではないでしょうか。
消灯したあと惠のそばに戻った私は敷布団上の彼女を布団の中へと誘いました。
惠は私とほぼ同時に布団の中へ潜り込みました。
もうすぐ訪れるであろう
蜜のようなひとときに激しく胸が高鳴ります。
ふたりはもう一度
唇を重ね合いました。
惠はさきほどよりも大胆に応えてくれました。
私は思い切って
浴衣の胸の合わせから手を差し込み乳房をまさぐりました。
ブラジャーを着けていないため、すぐに
芳醇な果実のような感触がてのひらに触れました。
「あぁ・・・」
早くも惠の唇から悩ましい吐息がこぼれました。
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