淋しさを一時でも忘れるための求めあい 知佳作
山間に閉ざされ雪に閉ざされと、兎に角何事につけ耐えるしかない入谷の地にあって老いて家族からも見放され薄暗い部屋でじっと虹の橋を渡るのを待つというのは下るのを看ているしかない史帆さんにとっていかにもつらいものでした。
その史帆さんとて今はもう親は亡く、伴侶であったご主人も亡くし天涯孤独の身、年齢こそ違えど淋しいには違いなかったのです。
しかも史帆さん、ひとりっ子に生まれさぞかしちやほやされたと思いきや親は本家という名に負け世間体を重んずるばかりで子育てには関心を寄せなかったのです。
生まれて初めて地元の人に本気で打擲され妙な気持が湧いてきたのは確かでした。 親が本気になって叱ってくれたとか褒めて教えてくれたことなかったからです。
末は良い婿を取って家を守ってくれたらそれでいい、農家の仕事なんか覚えなくていいと言われてきたからです。 生まれてこの方山間の孤立した集落に住み暮らしいながら自分のことを門外漢って感じてたからです。
こういった心境の変化はたとえプロとはいえ街でしか暮らしたことのないケアマネや介護士では推し量れないところがありました。
史帆さんがこず恵さんに伴われ紙屋 (かみや) に向かうときには〇×ケアの車に同乗させていただいてました。
しかし単独で向かうときには村の衆の目を避けるため家の裏手から一旦山に登るんです。 お隣の上手 (かんて) の家の裏に共同墓地がありますが、その脇を通り抜け祭神の裏を回り縁遠谷 (えんどだん) 道に出て田圃の脇から獣道を登り峠を越えて竹谷 (たけだん) の奥に抜け紙屋 (かみや) の裏口から忍び込むようにしていました。
相当に足を固め覚悟を決めて向かわなければ藪に足を取られとても行きつきません。
それ以上にいくつもの山を越えなければならずそれなりの気力と体力がなければ向かえませんし、第一雨など降った日は獣道の落ち葉に足を取られ滑って到底向かえません。
そうまでして史帆さんは心配でならない定男さんの元に向かいました。
家族がほとんど面倒をみなくなっており史帆さん、食事ですら心を込めて作りお弁当風にして作り持ち寄っていました。
民衆心理としてどんなに世話になっておろうが一旦周囲が背を向けると仲間外れになるのが嫌でこれまで自分たちを縛り付けていた村落の長がその影響力を失おうとするとき、右に従えと言いましょうかもはや誰も見向きもしません。
己の意失態を振り返るどころか逆に早く消えてくれと言わんばかりのことを平気でやるようになります。
同じような仕打ちを親にされていたことから史帆さんは何故だか定男さんを親代わりに慕うようになっていったんです。
こず恵さんが介護士としてやっていた業務を真似て史帆さん、身の回りの世話を一生懸命やりました。
到着すると見様見真似で清拭を行いシーツやおむつを交換するんですが、年取って出にくいであろうと思われることから史帆さん、調教で仕込んでもらったことを生かしチ〇ポを咥えて吸ったんです。
自然に出るべきものが出にくくなりますので吸うことによって少しでも出してあげようとしたんです。
定男さんはこうして頑張ってくれる史帆さんに、史帆さんが知らない過去の様々な出来事を話して聞かせてくれました。
こず恵さんやケアマネの三木田聡子さん、史帆さんの3人が揃うとどうしても口にできなかった下組 (しもぐん) と中組 (なかぐん) の歴史についても話してくれたんです。
どこそこの誰と誰が隠れて逢瀬を交わし、それによって孕んでしまい滝の谷 (たきんたん) の水神を頼って滝つぼに下り流したなどということや境界をめぐり互いの山に火をつけあったことなどを話してくれました。
親がいなければ食うことも着ることもできないだろうと、二言目には言われ育ってきたその親ですらただ聖人君子ぶっていただけで裏では相当あくどいことをやりながら中 (なか) 家を存続させてきたことも知ったのです。
入谷村の長がどうのといったところで元本家と分家本家とでは所詮格が違います。
中 (なか) 家の元老はたびたび紙屋 (かみや) の敷地内に立ちり、嫁を弄んだのです。
入谷村の掟を教えてやるだのなんだのと屁理屈をつけ野に連れ出し心行くまで弄んで孕ませ、だから嫁は泣く泣く人知れず滝の谷に入っていったのです。
そうこうするうちに時代が変わり力関係が逆転し、しかし滅多なことで中組 (なかぐん) が下組 (しもぐん) に押し入って女を弄ぶなどときことはやりませんでした。
定男さんがこういった争いごとを嫌ったからでした。 中組 (なかぐん) は下組 (しもぐん) からの攻撃を防ぐ一方だったのです。
こうなってしまった以上謝ろうが何しようがもう遅いと思いながらも史帆さんは残り少ない定男さんのために添い寝し、定男さんがその気になってくれると起き上がり魅せてあげながらしゃぶりました。
定男さん、最後の瞬間がもうそこまで来たというのにまだ心残りなんでしょう。 史帆さんが開いてくれたところに顔をうずめ意思を伝えようと頑張られるんです。
長時間に渡って魅せてあげながらしゃぶり続けると我慢できなくなったのか口に中に射出してしまわれるんです。 勢いがなくて孕ませはできないでしょうからと史帆さん、定男さんの見ている前ですべて飲み干しました。
そうでもしなければ定男さんとふたりっきりで過ごすこの、豪邸のようであっても立派な部屋に見えてもその実うすら寒くて暗い部屋ではとても平常心を保っていられなかったからでした。
A married woman who feels sexually excited
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