藪の中で織りなされる人間模様 知佳作
「どうだい? 今でもまだあの先生が忘れられないか」
「ふふふ、あのセンコーにこの格好を見せてやりたいもんだ」
わざわざ脇道に反れ藪の中に分け入って乱交まがいのことをやる気など当初はなかった真紀さんでしたが、娘の担任教師とたった一度間違いを起こしただけで何処かに眠っていたであろうおぞましい血が暴れ出したのです。
「須恵乃のやつもあきれ顔で見てやがる、こいつは大したタマだぜ」
「へへへ、まったくだ。 儂なんか散々抜かれてもう空気も出やしない」
気持ちを上手く伝えられなかったことで荒れ、願っても願っても逢えなかったことで荒れ、居てもたってもいられなくなって恥を忍んで学校まで出かけ、それでも逢えなかったことで決定的に荒れ狂い、丁度その時言いよってくれた漢どもと妙な関係を結んでしまったのです。
「儂が下薬研 (しもやげん) に忍び込んだ折、夜も明けやらぬのにノコノコ何処かへ出ていきやがった」
「ということは、その頃にはもうこうなってたってことか」
「うむ、どうやらそうらしい」
須恵乃さんを押さえ込んでた連中まで加わってようやく天国まで送り届けることが出来たと見え真紀さん、藪の中でおとなしくなったのです。
テーマ : 官能小説・エロノベル
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やたらと娘の担任の先生に逢いたがる人妻 知佳作
何しろ生計を立てる為一刻でも休むことが許されない最貧困の地である下薬研 (しもやげん) 、そこから比葡の里へ出かけるにしても手ぶらで、物見遊山でましてや女が自分勝手にホイホイと出かけるわけにはいきません。
さりとて逢いたさは募るばかり、が、薬草を担いで出かけようにも集落で算出する量には限りがあるんです。
真紀さんは峠の頂上で娘の公子ちゃんの担任の先生を振り切って家路に向かったとはいえそこは女、毎日のように娘を見送ってあの峠のところまで来てくれていると知っておればこそ逢いたくて、せめてお礼の一言も言いたくて心が千々に乱れました。
何度か手ぶらで下校する娘を迎えに峠までノコノコ出かけて行ったことがあります。 しかし夜道の峠で唇を交わし、その彼を振り切ってひとり峠を下って行っており先生の方がそこいらの事情を察し真紀さんの気配を感じると自分から身を引くよう後戻りされてしまってたんです。
「なんとかしないと… なんとかして里に向かわなくちゃ……」
この頃ではもうそれが口癖になってしまってたんです。
そうやって思いついたのが栽培ではなく、さりとて残り少ない領内の野生の薬種の採取でもない。 つまりよそ様の土地のものを採取する方法でした。
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史帆さんの行動に見る、彼女たちがその場所を選んだ理由 知佳作
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ありさ ブルースネイク 第15話 (最終話) Shyrock作
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ありさ ブルースネイク 第14話 Shyrock作
瞳を閉じると瞼に浮かぶのは雅治の優しい笑顔だった。 (雅治・・・あたし、もうダメだよ。あなたの元にはもう戻れそうもないよ・・・身も心ももうボロボロ・・・) ありさの目頭から涙が伝った。 その頃、雅治はありさの携帯に何度も通話を試みていた。しかし留守電のメッセージが繰り返されるばかりであった。 当然マンションへも何度も電話してみたが一向に出なかった。 雅治は取りあえず、ありさが住むマンションに向かった。 だが部屋の灯りが消えており帰った形跡がまったく無かった。 (これはおかしい・・・ありさの身にきっと何かあったに違いない。すぐに手を打たないと・・・) 雅治はすぐに最寄りの警察署に出向き事情を話した。 最初は若い刑事が1人で対応していたが、途中から貫禄のある年配の刑事が加わった。 「警部の山元です。もう少し詳しくお話しいただけませんか」 警察はこの事件をかなり重要視しているようであった。 雅治は包み隠さず事の次第を一部始終伝えた。 その間、刑事は真剣な眼差しで雅治の話に耳を傾けていた。
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