長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第41話 Shyrock作
球が頂上を極めた頃、俊介もまた限界に来ていた。
幹全体が岩のように硬くなり今にも炸裂しそうな気配だ。
男の波は女の波とは異なり、突然稲光のような鋭い鋭角を持ちながら忽然とやってくる。
球と抱き合っていた俊介は上体を起こして球の両膝を抱え込み、フィニッシュの体勢に入った。
密着型正常位は気分が高まるし一体感があって良いのだが、男の律動が緩慢になってしまう弱点がある。 男は達する瞬間だけでもギアをトップに入替えてピストン速度を最高値に高めたいものだ。
俊介は球の膝を抱えて激しく律動した。
先ほど一度は絶頂に達した球であったが、俊介の猛烈な蠢動により再び激しい快楽が球を包み込んだ。
俊介「うっ!ううっ!うぐっ!おおっ!うぉお~~~~~~!!」
堪え切れず雄たけびをあげる俊介はまるで獣のようである。
発射する寸前、俊介は可能な限り奥に突き込み激しく揺さぶった。
まもなく怒涛のうねりが俊介を襲い、球にも分かるほど強い痙攣に見舞われた。
発射した後の達成感と脱力感・・・二つが気分が混在し絡み合っている。
抱えていた球の膝から手を放した俊介は球の胸に覆いかぶさった。
球はまるで恋人にするように俊介の髪をやさしく撫でてやった。
テーマ : 官能小説・エロノベル
ジャンル : アダルト
遥けき入谷村 知佳作
一個人ではどうにもならない事業とか仕事を梃子 (てご 手だすけをする者) しあう習慣がかつての入谷村にはありました。
生活の基盤である生きて行くための根本 煮炊きを支える産業として炭焼きなるものが生まれ、しかも小さな河川に沿って延々と低い山が連なる入谷村はこの方面では最も環境の良い地とされていて先を争って人々が入植していったんです。
しかしながら一旦入植し暮らし始めてみるとなるほど、これまで住み暮らした家々とは違い炭焼き小屋では夏は良くても冬ともなれば山を下りねばとても暮らして行けなかったのです。 ちゃんとした自宅を持たねばならなかった。
そこでお隣同士、果ては村内全ての人々が寄り集まって大事業 (例えば自宅を建てる) に向かう時、いわゆる梃子 (てご 手だすけをする者) という習慣が始まったのです。
次男三男など財産分与にありつけなかった者共が放浪の果てに辿り着いたものだからいざ梃子 (てご 手だすけをする者) となると必要な技術はほぼ備わっているのです。
家を建てるにしろ道をつけるにしろこのことは実に便利に違いなかったのですが困りごともまた起き始めました。
土地の権利の問題です。 定住となると屋敷土地に田畑はひとくくりにして考えなくてはなりません。
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