いくら力を込めても引き戸は開かない。
開けることを断念したありさは便所の中央へと戻っていった。
鏡に書かれた卑猥の文字がまた目に飛び込んできた。
「悪戯だわ・・・きっと誰かが私に嫌がらせをしているんだわ・・・」
だけどいくら考えてみても、最近誰かと争った憶えもないし、他人に怨まれるようなことをした記憶もなかった。
「いやだぁ・・・私、人に嫌われるようなことなんか何にもしてないのにぃ・・・男の子を振ったわけでもないし・・・いったい誰があんな文字を・・・」
鏡に書かれた赤い文字は、先程見た時よりもしずくの垂れ方がひどくなっているような気がした。
「いやぁぁぁぁぁ~~~・・・き、気味悪い・・・」
鏡の周囲に目を移してみると、黒い文字で書かれた別の
落書きが目に飛び込んできた。
『ありさは悪魔のいけにえとなる』
「ひぃ!!」
さらにその下には、
『ありさは悪魔に生殖器を捧げる』
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~!!悪い冗談はもうやめてよぉぉぉぉぉ~~~~~!!私を早くここから出してぇぇぇぇぇ~~~~~!!」
大きな声で叫んではみたが、声が壁にぶつかりこだまとなって返ってくるだけであった。
そしてその後に訪れるものは、恐ろしいほどの静けさであった。
続きを読む
テーマ : 官能小説・エロノベル
ジャンル : アダルト
tag : 公衆便所監禁脱出不能真夜中襲い来る恐怖未知の物体官能ホラー放尿尿意落書きレイプ