長編官能小説 『クロス・ラヴ』 第22話 Shyrock作
球「どうしたの?こんな時間に。今風呂から上がったところなので髪が濡れてるの。乾かしてから電話するね」
ありさ「そうなんだぁ。うん、わかった~、じゃあ、待ってるねえ」
自分の提案を少しでも早く球に伝え彼女の意見を聞きたかったありさは、少し残念そうな表情で携帯を置いた。
でもそんな奇想天外な提案を球が聞き入れるだろうか。
ちょっとでも早く球に伝えて球の反応を確かめたい。
ありさは携帯をそばにおいて球からの電話を待ちわびた。
一方その頃、球は髪を乾かしていた。
バスタオルで髪を包み両手で挟むようにしながら、軽くポンポンと叩く。
後はドライヤーで乾かすだけだ。
ドライヤーの風に髪をなびかせながら、球はポツリとつぶやいた。
球「ありさったらどうしたんだろう?すごく急いでいたみたいだけど・・・」
球はありさの事が気にかかり髪の手入れを早めに終えることにした。
冬は髪が乾きにくいが、もう大丈夫だろう。
ありさの携帯に着信音が流れた。
球「ごめんね、ありさ。何かあったの?」
ありさ「球、ごめんにゃ。あのね、今度の旅行のことだけどね」
球「うん」
ありさ「え~とね」
球「うん、何?」
ありさ「一晩だけクロスラヴしない?」
テーマ : 官能小説・エロノベル
ジャンル : アダルト
炭焼き小屋での炊事 知佳作
確かに原釜 (はらがま) の台所とは比較のしようもないほどみすぼらしいんですが、それでも珠子さんなどは原釜 (はらがま) と同程度の料理を炭焼き小屋に近いような粗末な台所で作って出したものでした。 良い妻になるためには何時の時代も無い中でどれだけ工夫をしたかに尽きると思えるのです。
それにもうひとつ、義道さんは食材は田畑で育てているものの台所にまでしゃしゃり出てああだこうだと動き回ったりしない人でした。 その点寛治さんは表面上そう見えて結構マメな方だったんです。
ふたりとも炭焼き小屋で寝泊まりしながら煮炊きするわけではなく、あくまでも安達家の食事を逢瀬の時間を取りたいがため作るだけのことなのでそれで良かったんだと思います。
かくして肉魚は寛治さんが、それ以外の食材はあるものを持ち寄って作り昼はそれで間に合わせ、残ったものは珠子さんに持ち帰らせることで寛治さんは安達家を支えようとしたんです。
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