ありさ 割れしのぶ 第九章 逃避行 Shyrock作
「お~い!待たんかえ~!そこの学生っ!舞妓と駆け落ちしたらどんな目に遭うか分かってるんかあ~!」 2人の男が血相を変えてありさ達の方へ向かって来た。 「あっ!あれは丸岩の下にいつもいたはる人達やわ!えらいこっちゃ、捕まったら終わりやわ!」 ありさは恐れ慄き俊介にしがみついた。 追っ手はたちまちデッキまで辿り着き、ありさを匿おうとする俊介に詰め寄った。 「おい!ありさを返さんかえ!ありさは屋形の大事な財産なんや。おまけに丸岩はんが高い金払ろてくれて水揚げまでした身や。お前の好きなようにでけると思てんのんか!あほんだらが~!さあ、早よ返さんかい!」 男たちはそう言いながら、俊介を押し退け、ありさの手を引っ張ろうとした。 ありさはもう片方の細い腕でデッキの取っ手を握って必死に耐えている。 「いやや~~~っ!」 「やめろっ!ありさが嫌だって言ってるじゃないか!」 俊介はそういって、男の胸座を無我夢中で押した。 不意を突かれた男はホームに尻餅をついて転げてしまった。 「あ、いた~っ!な、何しやがんねん!」 入れ替りもうひとりの男が俊介に襲い掛かったが、間一髪、発車の直前で俊介はすがりつく男を脚で蹴り飛ばしてしまった。
テーマ : 官能小説・エロノベル
ジャンル : アダルト
落日の長者~身勝手な夫~ 知佳作
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